WordPressボタンリンクの作り方【成約率を上げる8ステップ】

WordPressでボタンリンクを作りたいのに、やり方が分からなくてモヤモヤしていませんか。

WordPressでのボタンリンクは「どんな目的で使うか」と「どこにどう置くか」のポイントさえ押さえれば、アクセスをしっかり成果につなげてくれる頼もしい導線になります。

WordPressでボタンリンクを使う意味とメリット

ボタンリンクとテキストリンクの違い

同じリンクでも、普通のテキストリンクとボタンリンクでは、読んだ人の感じ方がかなり違います。

ざっくり比較すると、次のような違いがあります。

比較項目	テキストリンク	ボタンリンク
見た目	文章の中に自然に紛れやすい	背景色つきで視線が集まりやすい
主な役割	関連情報への案内	行動してもらうための導線
クリックされやすさ	意識しないと気付かれにくい	配置次第で押してもらいやすい
設置のしやすさ	文字を選んでリンクを付けるだけ	ブロックやCSSで少し設定が必要

テキストリンクは、文章の流れの中でさらっと案内するイメージです。

それに対してボタンリンクは、「申し込む」「相談する」のように、読者に一歩踏み出してもらうためのスイッチのような存在です。

WordPressでボタンリンクを上手に使えるようになると、「読まれて終わり」のブログから「問い合わせや購入につながるサイト」に育てやすくなります。

ボタンリンクが特に効くシーン

ボタンリンクは、ただ何となく置けばいいというものではありません。読者に具体的なアクションをしてほしい場面でこそ、本領を発揮します。

代表的なシーンを挙げると次のような場面です。

こうした場所にボタンリンクがあると、読者は迷わずクリックしやすくなります。

逆に、行動してほしいページにボタンがないと、「何となく良さそうだけど、どうしたらいいか分からない」という状態のまま離脱されやすくなります。

WordPressでボタンリンクを作る前に決めておきたいこと

投稿・固定ページ内のどこにボタンを置くか

ボタンを適当に置いてしまうと、せっかくの導線が生きません。先に「ページのどこに置くか」をイメージしておくと、作業も早く進みます。

よくある設置場所を整理すると次のようになります。

設置場所	主な目的	注意点
記事の冒頭	すぐに行動したい読者向けの導線	本文と関係の薄いボタンを置くと違和感が出る
本文の途中	説明を読んだあとに行動してもらう	直前の段落で、ボタンを押す理由をはっきり書く
記事の末尾	読み終わった読者の背中を押す	ボタンを増やしすぎず、選択肢を絞る

私がよくやるのは、記事末尾のボタンを「そのページで一番してほしい行動」に絞るパターンです。

そのうえで、本文の途中に補助的なボタンリンクを一つか二つだけ足すようにすると、迷いにくくて押してもらいやすい構成になります。

ボタンリンクの目的とゴールをざっくり決める

ボタンリンクの目的があいまいなまま作り始めると、文言も色も決まらずに何度もやり直すことになりがちです。

次の三つだけ決めてから作業に入ると、デザインもテキストもスムーズに決まります。

目的がはっきりすると、「とりあえずお問い合わせ」と書かれたぼんやりしたボタンではなく、「無料で相談してみる」のように、読者にとってイメージしやすい言葉を選べるようになります。

ブロックエディタでの基本的なボタンリンク作成手順

ボタンブロックを追加してリンクを設定する流れ

WordPressの標準機能だけで、シンプルなボタンリンクは簡単に作れます。流れとしては「ボタンブロックを入れる→テキストを書く→リンクを設定する」という三段階です。

手順を表にまとめると次のようになります。

ステップ	操作内容
1	投稿または固定ページの編集画面を開く
2	本文中で「＋」ボタンを押し、「ボタン」ブロックを追加する
3	ボタンに表示したいテキストを入力する
4	ボタンのツールバーにあるリンクアイコンから、URLかページタイトルを指定する
5	必要に応じて「新しいタブで開く」をオンにする

まずは、この標準のボタンブロックで思い通りにリンクを付けられるようになることが第一歩です。

最初はテスト用の記事を一つ用意して、いくつかパターンのボタンリンクを試してみると感覚がつかみやすくなります。

ボタンの色や形を調整して見やすくする

ボタンリンクは、作っただけでは十分に目立たないこともあります。

ボタンブロックの設定を触るだけでも、見た目はかなり変えられます。

ここで大事なのは、「ページ内の他のボタンと一貫性があるかどうか」です。

同じサイトの中でボタンごとに色や形がバラバラだと、どれが大事な導線なのか分かりにくくなってしまいます。

スマホ表示でボタンリンクをチェックする

ボタンリンクが一番押されるのは、ほとんどの場合スマホからのアクセスです。

パソコンでうまく見えていても、スマホ表示では押しづらいというのはよくある話です。

スマホでチェックするときは、次の点を意識して見てみてください。

• 指で押しやすい大きさになっているか
• 画面の端や、スワイプする位置に近すぎて誤タップを招いていないか
• 前後の文章や画像との間に十分な余白があるか

実際に自分のスマホで何度か押してみると、「もう少し余白がほしいな」「ここにあると押しにくいな」といった気付きが出てきます。

リンク先別に見るボタンリンクの設定パターン

内部リンク用のボタンリンク

内部リンク用のボタンリンクは、同じサイト内の重要なページへ読者を誘導するために使います。

よくあるパターンを挙げると、次のようなケースです。

内部リンク用のボタンリンクは、テキストリンクと組み合わせて使うと便利です。

本文中には軽いテキストリンクを入れておき、記事の最後にボタンリンクで「ここから次の一歩に進めます」と示してあげるイメージです。

外部リンク・アフィリエイトリンク用のボタン

外部サイトへのリンクやアフィリエイトリンクも、ボタンにしておくとクリックしてもらいやすくなります。

そのときに意識したいポイントは次の三つです。

• 公式サイトや資料ページなど、読者が詳しく知りたい先へのリンクはボタンで目立たせる
• 別サイトへ飛ばすときは、「新しいタブで開く」をオンにして戻りやすさを保つ
• アフィリエイトリンクの場合は、広告であることが分かる表現もあわせて表示する

テキストリンクだけだと、どこが外部サイトに飛ぶリンクなのか分かりづらいことがあります。

ボタンリンクにしておくと、「ここから別サイトに進むんだな」と一目で伝わるので、読者にも親切です。

ページ内リンク・メール・電話へのボタン

ボタンリンクは、ページ内の特定の位置や、メール・電話へのリンクにも使えます。

代表的なリンク種別をまとめると次のようになります。

リンク種別	設定のイメージ	注意点
内部リンク	サービス紹介ページや料金ページへのボタン	誘導先が多すぎると迷いやすい
外部リンク	公式サイトや外部サービスへのボタン	別タブで開く設定にしておくと戻りやすい
ページ内リンク	ページ下部のフォームやよくある質問へ飛ばすボタン	飛び先の見出しにidを設定しておく
メールリンク	問い合わせ用メールを開くボタン	「mailto:」リンクでメーラーが立ち上がる
電話リンク	スマホから電話をかけるボタン	「tel:」リンクでタップ通話できる

ページ内リンクのボタンは、特に長めのランディングページやセールスページで便利です。

上部のボタンから下部のフォームに一気にジャンプできるようにしておくと、スクロールの手間が減り、離脱も防ぎやすくなります。

CSSでテキストリンクをボタン風にするWordPressカスタマイズ

基本のCSSプロパティでボタンらしさを出す

テキストリンクをボタンらしく見せたいときも、難しいコードを書く必要はありません。

いくつかの基本的なCSSプロパティを組み合わせるだけで、十分に実用的なボタンになります。

プロパティ	役割
background-color	ボタンの背景色を決める
color	文字色を決める
padding	上下左右の余白を取り、押しやすい大きさにする
border-radius	角を丸くして、やわらかい印象にする
display	ブロック要素にして、幅や配置を調整しやすくする

たとえば、特定のクラス名を付けたリンクタグに対して、これらのスタイルをまとめて指定しておけば、サイト全体で同じ見た目のボタンリンクを使い回せます。

CSSで作ったボタンは、デザインのルールを決めておけば、あとから色だけ変えたいときにも一括で調整できるのが大きなメリットです。

サイト全体で再利用できるボタンリンクの作り方

CSSでボタンリンクを作るときは、「1ページだけの特別仕様」ではなく「サイト共通の部品」として考えておくと運用が楽になります。

そのために意識したいポイントは次のとおりです。

• 用途ごとにクラス名を分ける（例：.btn-main、.btn-sub など）
• メインボタンとサブボタンの色の差をはっきり付ける
• 文字サイズや行間をそろえて、どのページでも同じ印象になるようにする

こうして作ったCSSボタンは、ブロックエディタのカスタムHTMLや再利用ブロックに登録しておくと便利です。

頻繁に使うお問い合わせボタンや資料請求ボタンは、一度テンプレート化しておくと、毎回ゼロから作る手間が省けます。

テーマやプラグイン別のボタンリンク活用イメージ

標準ボタンとテーマ独自ボタンの違い

多くのテーマには、独自のボタンブロックやショートコードが用意されています。

それぞれの特徴を整理すると次のようになります。

ボタンの種類	特徴	向いている人
標準ボタンブロック	どのテーマでも使える基本機能	まずはシンプルに試したい人
テーマ独自ボタン	装飾パターンが豊富で、少ない操作で見た目が整う	デザインに時間をかけたくない人
プラグインのボタン	クリック計測やABテストなど、機能が追加される	広告運用や改善にしっかり取り組みたい人

テーマ独自のボタンブロックは、色や形があらかじめ用意されていることが多く、「選ぶだけ」でそれなりに見栄えのするボタンリンクになります。

標準ボタンで少し物足りないと感じたら、今使っているテーマにどんなボタン機能があるか、一度マニュアルを確認してみるのがおすすめです。

無料テーマ・有料テーマでの注意点

無料テーマでも、有料テーマでも、ボタンリンク自体は問題なく作れます。違いが出やすいのは、デザインの選択肢や細かな設定のしやすさです。

どちらのテーマを使う場合でも、次の点は共通して意識しておきたいところです。

WordPressでボタンリンクを作るときは、「このテーマだからこうする」という発想に縛られすぎないことも大事です。

あくまで主役は読者の行動なので、「読んだあとにどんな一歩を踏み出してほしいか」から逆算して設計していきましょう。

クリックされるボタンリンクの文言と配置のコツ

ボタンのマイクロコピー例

ボタンに入れるテキストは短いのに、意外と悩むポイントです。「詳しくはこちら」だけでは、押した先で何が得られるのか伝わりにくい場合があります。

目的別の文言例を整理すると次のようになります。

目的	文言例
資料請求	無料で資料を受け取る
お問い合わせ	まずは相談してみる
会員登録	かんたん登録を始める
商品購入	カートに入れて進む

どの例も、「このボタンを押すと自分にどんな良いことがあるか」がイメージしやすい言葉になっています。

ボタンの前後の文章で、もう一歩だけ具体的なメリットを添えてあげると、読み手はぐっと行動しやすくなります。

配置と数を決めるときの考え方

ボタンリンクは、ただ増やせばいいというものではありません。

ボタンが多すぎると、「どれを押せばいいのか分からない」という状態になってしまいます。

配置と数を考えるときは、次のような順番で決めるのがおすすめです。

私は記事を編集するとき、「ボタンはページの中で主役級のパーツ」というつもりで扱っています。

WordPressでボタンリンクを追加するときも、「本当に必要な場所だけ」に絞ることで、読者にとって分かりやすい導線が作れます。

ボタンリンクのSEOと計測の考え方

内部リンクとしてのボタンの役割

ボタンリンクもテキストリンクと同じく、内部リンクとしての役割を持ちます。

特に、収益記事やサービス紹介ページなど、サイトの中で重要なページへの導線として使うと効果的です。

• 重要なページには、関連する複数の記事からボタンで誘導する
• ボタンのテキストには、できる範囲で内容がイメージできるキーワードを含める
• 同じページへのボタンをあちこちに作りすぎず、必要な箇所に絞る

ボタンリンクを意識して設置していくと、読者にとっても、検索エンジンにとっても「このページは重要なんだな」というメッセージを届けやすくなります。

クリック計測で改善サイクルを回す

ボタンリンクは、設置したら終わりではありません。

どのボタンがどれくらいクリックされているかを、ざっくりでも把握しておくと、改善のヒントが見えてきます。

イメージしやすい流れは次のとおりです。

難しく考えなくても、「このページのボタンはあまり押されていないな」と気付くだけでも十分です。

少しずつ文言や色、位置を変えながら、自分のサイトの読者に合ったボタンリンクの形を探っていきましょう。

よくある質問

Q1. WordPressで作ったボタンリンクがほとんどクリックされません。原因は何が考えられますか？

A. いくつかパターンがありますが、多いのは次のようなケースです。

• ボタンの文言が抽象的で、押すと何が起こるか分からない
• ボタンの色が背景と近く、視線がそもそも向いていない
• ページ内にボタンリンクが多すぎて、選びきれなくなっている
• ボタンを置いている位置が、読者の読み進め方と合っていない

まずは、「ボタンを押したあとに得られるメリット」が伝わる言葉に変えてみてください。

そのうえで、記事末尾など自然に押しやすい位置にボタンを移動させるだけでも、反応が変わることがあります。

Q2. ブロックエディタ以外でWordPressのボタンリンクを作る方法はありますか？

A. あります。

クラシックエディタを使っている場合や、より細かいデザインをしたい場合は、リンクタグにクラスを付け、CSSでボタン風の装飾をする方法があります。

簡単な流れは次のようになります。

• リンクタグにクラス名を付ける
• テーマの追加CSSや子テーマのCSSファイルに、そのクラス用のスタイルを書く
• 作ったクラス付きリンクを、必要なページで再利用する

その代わり、デザインの変更は基本的にCSS側で行うことになるので、コードの管理が増えるのがデメリットです。

CSSがあまり得意でない場合は、まずブロックエディタのボタンブロックで慣れてから、徐々にカスタマイズしていくのがおすすめです。

Q3. ボタンリンクを増やしすぎると、SEO的に良くないのでしょうか？

A. ボタンリンクが多いこと自体が直接SEOに悪いわけではありません。

ただし、ボタンが多すぎてページの意図がぼやけると、結果としてユーザー行動が悪くなり、その影響が出る可能性はあります。

意識したいポイントは次のとおりです。

• 1ページの中で「特に押してほしいボタン」を決めておく
• 重要度の低い導線は、テキストリンクや小さめのボタンにする
• ボタンを追加するときは、「本当に今ここに必要か」を毎回確認する

読者にとって分かりやすく、迷わない導線をつくることが、結果としてSEOにも良い影響を与えます。

まとめ

この記事で押さえたWordPressのボタンリンクのポイントを整理します。

今日からできる最初の一歩としては、すでにアクセスがある記事を一つ選び、その記事の末尾に「一番してほしい行動」を促すボタンリンクを一つだけ設置してみてください。

実際のクリック状況を見ながら、文言や色、配置を少しずつ変えていくと、自分のサイトの読者に合った最適なボタンの形が見えてきます。