WordPressでポートフォリオを作る方法と構成アイデア10選

デザインや制作の実績を見せるサイトを作りたいのに、WordPressでポートフォリオをどう作ればいいか分からず、なかなか一歩を踏み出せない人は多いと思います。

この記事ではWordPressでポートフォリオサイトを作る具体的な手順や構成の考え方、テーマ選びのポイントまで、まとめてお話しします。

結論から言うと「目的とターゲットを先に決めてから、シンプルな構成とテーマでWordPressのポートフォリオサイトを作る」のが、いちばん迷いにくく失敗もしづらい方法です。

WordPressポートフォリオで目指すゴールを決めよう

WordPressポートフォリオの主な目的

代表的な目的を整理すると、おおよそ次のようなパターンに分けられます。

目的	説明
就職・転職でアピールしたい	デザイナーやエンジニアなどの選考で、自分の実績やスキルをまとめて見せる
フリーランス案件を獲得したい	個人や企業から、直接問い合わせをもらって制作や開発の依頼を受ける
副業・小さな個人案件を受けたい	本業とは別に、少しずつ仕事を増やす窓口として使う
制作会社や代理店に営業したい	外部パートナーとして声をかけてもらうための「実績カタログ」として使う
学習の成果をまとめたい	勉強で作った制作物やアウトプットを一箇所にまとめ、成長の記録にする

同じポートフォリオサイトでも、就職・転職目的なのか、フリーランスとしての営業用なのかで、強調すべきポイントは変わってきます。

たとえば就職・転職寄りであれば「チーム構成」「担当した範囲」「使ったツール」などの情報があると、採用側はイメージしやすくなりますし、フリーランス寄りなら「対応できる業務範囲」や「料金の目安」が分かると、声をかけやすくなります。

ゴールから逆算してページ構成を決める

目的が決まったら、そこから逆算して必要なページを洗い出していきます。

ざっくりしたイメージは次のような感じです。

• 就職・転職目的
  → 実績一覧、各実績の詳細ページ、プロフィール、スキル一覧、連絡先
• フリーランス案件獲得目的
  → 強みが分かるトップページ、サービス内容と料金、制作実績、プロフィール、お問い合わせ
• 学習記録目的
  → 実験的な作品一覧、技術ブログや日々の学び、プロフィール、学習の振り返り

このあと、より具体的なページ構成やコンテンツの中身について、順番に掘り下げていきます。

 

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なぜWordPressでポートフォリオを作るのか

WordPressポートフォリオのメリット

WordPressでポートフォリオサイトを作る主なメリットは、次のような点です。

• ページ構成やデザイン、レイアウトの自由度が高い
• プラグインで、あとから必要な機能を追加しやすい
• ブログ機能も一緒に使えるので、発信と実績を一つのサイトにまとめられる
• 企業サイトでもWordPressがよく使われていて、実務に近いスキルをアピールできる
• レンタルサーバーを利用すれば、独自ドメインで運用できて信頼感も出る

特に、Webデザイナーやフロントエンドエンジニアを目指している人にとっては、「WordPressを扱える」という事実自体が、現場を意識したスキルとして伝わりやすいです。

自分のポートフォリオサイトが、そのまま「実務で使えるツールを触っている証拠」になるイメージですね。

他サービスとのざっくり比較

もちろん、NotionやノーコードのWebサイトビルダーにも良さがあります。

ざっくりと比較すると、次のようなイメージです。

ツール	メリット	デメリット
WordPress	自由度と拡張性が高く、ブログも一緒に運用しやすい	初期設定や管理に少し手間がかかる
Notion	ページを作るスピードが速く、メモ感覚で更新できる	デザインの自由度が低く、ブランド感を出しにくい
ノーコード系サービス	コードを書かなくても、それなりにおしゃれなサイトにしやすい	サービス側の仕様に依存しやすく、細かい制御が難しい

「将来的にクライアントワークもしてみたい」「ブログも育てていきたい」という気持ちがあるなら、WordPressのポートフォリオサイトを作っておくメリットは大きいです。

 

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WordPressポートフォリオに載せるべき基本コンテンツ

必須コンテンツ一覧

ほとんどのWordPressポートフォリオで共通して必要になる項目を、まず整理してみましょう。

コンテンツ	ポイント
トップページ	自分が何者か、どんな仕事をしているかを短く伝え、実績やお問い合わせへ導線をつくる
制作実績一覧	サムネイルとタイトル、短い説明文を添えて、作品を一覧で見せる
各制作実績の詳細	目的・担当範囲・工夫した点・成果などをセットで解説する
プロフィール	経歴や学習の流れ、得意分野、人柄が分かる情報をまとめる
スキル・使用ツール	具体的なソフト名やプログラミング言語を、レベル感とあわせて紹介する
サービス・料金	対応できる仕事の種類と、ざっくりした料金の目安を示す
お問い合わせ	フォームやメールアドレス、SNSなど連絡の手段を分かりやすく載せる

このあたりがきちんとそろっていれば、「この人にお願いすると何をしてもらえそうか」を、見る人がイメージしやすくなります。

実績ページに書くべき内容

中でも特に大切なのが、制作実績の詳細ページです。

ここが薄いと「見た目はきれいだけど、どんな考え方で作っている人なのかよく分からない」という印象になりがちです。

各実績には、少なくとも次のような情報を入れておくと安心です。

具体的な数字の成果が分からなくても、「問い合わせしやすい導線を意識した」「ターゲットの年齢や性別に合わせて写真と色味をそろえた」のようなコメントを添えておくと、考えながら作っていることが伝わりやすくなります。

プロフィールとスキルの見せ方

プロフィールは、ただ経歴を並べるだけだと堅くなりがちなので、「どんな人なのか」がイメージできる書き方を意識すると良いです。

私がよく使う構成は次のような形です。

• 肩書きと、一言で分かる自己紹介
• これまでの経歴や学習の流れ
• 得意なジャンルやデザインのテイスト
• 今後やっていきたい仕事や方向性
• 趣味や価値観など、人柄が少し伝わる一言

スキル紹介は、ツール名や言語名を箇条書きにしつつ、「業務で使った経験がある」「勉強中」などのひとことを添えて、レベル感を示してあげると親切です。

 

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準備編：サーバー・ドメイン・WordPress初期設定

サーバーとドメインの関係をざっくり理解する

よく「サーバーは家、ドメインは住所」と例えられますが、イメージとしてはそれでほぼ合っています。

ポートフォリオサイトをインターネット上に公開するには、この2つが必要です。

要素	役割
サーバー	サイトのデータを置いておく場所
ドメイン	サイトにアクセスしてもらうためのURLの名前
SSL	通信を暗号化して、安全に閲覧できるようにする仕組み

多くのレンタルサーバー会社では、管理画面から数クリックでWordPressのインストールまでできるので、コマンドなどをさわらなくても十分に始められます。

WordPressインストール後にやっておきたい初期設定

WordPressをインストールしたら、ポートフォリオサイトとして使い始める前に、最低限済ませておきたい設定があります。

このあたりを先に整えておくと、あとからURL構造を変えたり、余計なプラグインを掃除したりする手間を減らせます。

デザイン編：テーマ選びとWordPressポートフォリオのレイアウト

無料テーマと有料テーマの違い

まずは、無料テーマと有料テーマの違いをざっくり整理しておきます。

• 無料テーマ
  初期費用をかけずに始められます。シンプルな構成のWordPressポートフォリオを作るだけなら、機能的にも十分なものが多いです。ただ、細かいデザイン調整には制限があることもあります。
• 有料テーマ
  ポートフォリオ向けのデザインがあらかじめ用意されていたり、設定だけで世界観を作り込みやすかったりします。その分、購入費用がかかるので、「仕事につながったら回収できる」くらいの気持ちで選ぶと気楽です。

最初の1サイト目であれば、評判の良い国産の無料テーマを選んで、必要に応じて子テーマで少しずつ調整していく形でも十分です。

ゆくゆくクライアントのサイト制作もしたい場合は、コードを触りやすいテーマを選んでおくと、勉強も兼ねられます。

WordPressポートフォリオのレイアウト基本パターン

ポートフォリオサイトのレイアウトは、次のような構成が定番です。

• ヘッダーにグローバルメニュー
• メインビジュアル（キービジュアル）と一言キャッチコピー
• その下に代表的な制作実績のサムネイルをグリッドで表示
• プロフィールやスキル紹介のセクション
• お客様の声（あれば）
• お問い合わせへのボタンやフォームへの導線

最初から凝ったアニメーションや派手な動きを入れるよりも、「どこに何があるかがひと目で分かる」ことを優先したほうが、見る人に親切です。

色とフォントで世界観を決める

デザインで悩みやすいのが、配色とフォント選びです。

私がよくやる決め方は、次のようなシンプルなルールです。

• メインカラーを1色、サブカラーを1〜2色に絞る
• 作品に使っている写真やイラストのトーンに色を合わせる
• フォントは見出し用と本文用の2種類くらいに抑える

WordPressのテーマによっては、管理画面から色やフォントを簡単に変更できるものも多いので、まずはテーマ側の推奨設定をベースにしつつ、少しずつ自分の好みに寄せていくのがおすすめです。

 

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実装編：WordPressポートフォリオの作り方ステップ

WordPressポートフォリオ作成の全体像

大まかな流れを表にまとめると、次のようになります。

ステップ	内容
1	目的とターゲットを整理する
2	レンタルサーバーと独自ドメインを契約する
3	WordPressをインストールし、初期設定を整える
4	テーマと必要最低限のプラグインを導入する
5	ページ構成とナビゲーションを設計する
6	テキストと画像など、各ページのコンテンツを用意する
7	スマホやタブレットで表示を確認し、問題なければ公開する

この流れを頭に置きながら進めると、「次に何をすればいいか分からない」という状態を減らせます。

最初に作るべきページの順番

私がクライアントと一緒にWordPressのポートフォリオサイトを作るときは、次の順番でページを整えていくことが多いです。

まずはトップページで「このサイトは誰の、何のためのサイトなのか」を伝える構成を決めてから、必要な中身を周辺のページに足していくイメージです。

順番を決めておくと、あれもこれもと手を付けてしまって迷子になるのを防ぎやすくなります。

プラグインは最小限から始めよう

WordPressでポートフォリオを作るとき、便利そうなプラグインを片っ端から入れたくなりますが、入れすぎはトラブルのもとです。

プラグインが多いほど、表示速度が落ちやすくなったり、相性の悪さでエラーが出たりする可能性も高くなります。

最初は次のようなジャンルから、必要なものだけを選ぶのがおすすめです。

• 問い合わせフォーム系
• SEOやサイトマップ関連
• 画像の圧縮・軽量化
• バックアップ系

ギャラリー系のプラグインも便利ですが、テーマ側に実績一覧用の機能が入っていることもあります。

まずはテーマの機能を確認してから、足りない部分だけプラグインで補うと、構成がすっきりします。

職種別のWordPressポートフォリオの見せ方

職種別に意識したいポイント

ざっくりとですが、職種ごとに強調したいポイントを表にまとめると次のようになります。

職種	強調したいポイント
Webデザイナー	全体のビジュアルの一貫性、UIの工夫、スマホでの見やすさ
フロントエンドエンジニア	コードの品質、表示速度、アニメーションやUIの実装力
バックエンドエンジニア	設計力、データベースやAPI連携、パフォーマンスやセキュリティへの配慮
ライター・ディレクター	文章力、構成力、ユーザー理解、成果につながった事例
フォトグラファー・イラストレーター	作品の世界観、画像の見せ方、余白やサイズ感のバランス

同じレイアウトでも、「どこに説明を足すか」「どの画像を大きく見せるか」で受け取られ方が変わります。

まずはテーマが用意しているテンプレートをベースにしつつ、上のような視点から情報を足したり並び替えたりして、自分の職種に合った見せ方に調整していきましょう。

Webデザイナー向けの構成例

Webデザイナー向けのWordPressポートフォリオは、次のような構成が相性がいいです。

• ファーストビューで「何が得意なデザイナーか」を一言で伝える
• すぐ下に代表的な制作実績をいくつか並べる
• 実績の下に、得意なジャンルやテイストを短く紹介する
• プロフィールと、使えるツールやスキルの一覧
• お問い合わせやSNSへの導線

このとき、実績サムネイルの並び順や色のトーンがバラバラになりすぎないように調整しておくと、「世界観のあるデザイナー」という印象を持ってもらいやすくなります。

エンジニア向けの構成例

エンジニアの場合、完成した画面だけでなく「どんな技術を使って、どのように作ったのか」が重視されることが多いです。

• GitHubへのリンクや、技術ブログへの導線
• 扱える言語やフレームワーク、インフラなどの技術スタック一覧
• 個人開発や参加したプロジェクトの紹介
• 課題に対してどんな方針で解決したかを書いた記事

WordPress自体をカスタマイズした事例があれば、「テーマの自作」「オリジナルプラグインの開発」「外部サービスとのAPI連携」などを具体的に書いておくと、開発者目線で評価してもらいやすくなります。

 

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公開後の運用とWordPressポートフォリオの磨き方

運用・改善メニューの例

運用のイメージをざっくり表にすると、次のようになります。

項目	内容
実績の追加	新しい案件や学習の成果を、定期的に実績として追加していく
ブログ更新	制作の裏側や学んだことを記事にして、考え方やプロセスを伝える
導線の見直し	お問い合わせや実績詳細ページへスムーズに行けるようにメニューやボタンを調整する
表示速度の改善	画像の軽量化やキャッシュ設定などで、ページ表示を軽くする
デザインのアップデート	実績が増えてきたら、構成やレイアウトを少しずつ見直す

少しずつでも更新されているWordPressのポートフォリオは、「今も活動している人なんだ」と伝わり、安心感につながります。

アクセスを増やすためにできること

ポートフォリオサイトは、公開しただけではなかなか見に来てもらえません。

アクセスを増やすために、次のような動きも意識してみてください。

「作業をしたら一言リンクを添える」くらいの感覚で、日々の発信にポートフォリオのURLを混ぜていくと、自然と見てくれる人が増えていきます。

よくある質問

Q1. WordPressのポートフォリオサイトは1ページだけでも問題ありませんか？

A1. 1ページ構成のWordPressポートフォリオでも、目的によっては十分です。

スクロールで「自己紹介 → 実績一覧 → サービス内容 → お問い合わせ」と流れが作れていれば、読み手は迷いません。

ただ、作品が増えてきたら、各実績を個別ページに分けたほうが、ひとつひとつをじっくり見てもらいやすくなります。

Q2. 無料テーマだけで作ったWordPressポートフォリオは見劣りしませんか？

A2. 無料テーマでも、構成や写真、文章がしっかりしていれば十分通用します。

ポートフォリオサイトでは、見た目の派手さよりも「どんな考えで作っているのか」「どんな成果が出たのか」のほうが重視されることが多いです。

慣れてきて余裕が出てきたタイミングで、有料テーマやオリジナルデザインに挑戦するくらいの感覚で大丈夫です。

Q3. ブログ機能はWordPressポートフォリオに必須ですか？

A3. ブログは必須ではありませんが、あるとかなりプラスに働きます。

制作の裏側や考え方、学んだことなどを文章で残しておくと、「この人と一緒に仕事をしたら楽しそうだな」と感じてもらいやすくなります。

更新頻度よりも、「読む人にとって参考になるか」「自分らしさが伝わるか」を意識して書いていくと、ポートフォリオ全体の説得力も高まります。

まとめ

この記事のポイントを整理します

今日からできる最初の一歩としては、「目的とターゲットを書き出し、トップページに載せたいメッセージと見せたい実績を3つだけ選ぶ」ことから始めてみてください。

そこまで決まれば、あとはWordPressを開いて、この記事のステップに沿って少しずつ形にしていくだけです。

あなたの世界観や仕事のスタイルがしっかり伝わるポートフォリオサイトを、ぜひじっくり作り込んでみてください。

 

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