急に管理画面の表示が崩れたり、見た目を変えた覚えがないのにデザインが変わっていて冷や汗をかいたことはありませんか。
その原因が、WordPress本体やプラグインの自動更新だった、というケースは意外と多いです。
この記事では、WordPressの自動更新を停止する具体的な方法と、サイトを壊さずにアップデートを管理していくための考え方を、私の実体験も交えながら整理しました。
最初に結論を一言でまとめると、「よく分からないまま全部オフにする」のではなく、サイトの重要度に合わせて自動更新を調整し、そのうえでルールを決めて手動更新していくのがいちばん安全です。
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WordPressの自動更新を停止する前に知っておきたい基本
いきなり設定をいじる前に、そもそも自動更新が何をしているのかをざっくり押さえておきましょう。
自動更新の対象はコア・プラグイン・テーマ・翻訳の4種類
WordPressで自動的に更新されるものは、大きく分けて次の4つです。
| 種類 | 具体的な内容 | 役割のイメージ |
|---|---|---|
| コア | WordPress本体のプログラム | 家の「骨組み」そのもの |
| プラグイン | 機能を追加する小さなプログラム | 家電や家具のような追加機能 |
| テーマ | 見た目やレイアウトを決めるファイル | 内装や外壁のデザイン |
| 翻訳ファイル | 日本語化などの言語ファイル | メニューや表示文言の翻訳 |
コアの自動更新は、セキュリティホールをふさぐ小さな修正が中心です。
プラグインやテーマの更新は、機能追加や仕様変更を含むことが多く、ここで相性問題が起きると表示崩れやエラーの原因になります。
翻訳ファイルの更新は、基本的には見た目のテキストが変わるだけで、サイトが大きく壊れるリスクは比較的低いと考えて大丈夫です。
自動更新のメリットと、あえて停止したくなる理由
自動更新には、良い面も悪い面もあります。
メリットとしては、次のようなものがあります。
- セキュリティ修正を放置せず、自動で取り込める
- 管理者が毎回ログインして更新ボタンを押さなくて済む
- 軽微なバグ修正や最適化が自動で反映される
一方で、私のところにも「朝見たらサイトのレイアウトが崩れていた」「昨日まで動いていた機能が急にエラーになった」といった相談がよく来ます。
その多くが、夜中に走った自動更新をきっかけに、テーマやプラグインとの相性問題が表面化したケースです。
特に、ショッピングカートや会員機能、予約システムなどを使っているサイトでは、少しの不具合が売上や信頼に直結します。
こうした事情があるので、「セキュリティのために更新は必要だけれど、タイミングは自分でコントロールしたい」という理由で、自動更新を止めたいと考える人が多いのです。
自動更新を止めるときに押さえたい基本的な考え方
ここで大事なのは、「自動更新を全部止めるのが正解」というわけではない、という点です。
私が現場でよく提案しているざっくりした方針は、次のようなイメージです。
- WordPressコアのセキュリティアップデートは、できるだけ自動で受け取る
- 相性トラブルが起きやすいプラグインとテーマは慎重に扱う
- 重要な機能を担うプラグインほど、自動更新を止めて手動でテストしながら更新する
つまり、「リスクが高い部分だけ自動更新を止める」「それ以外は自動に任せつつ、たまにチェックする」というバランスをとるイメージです。
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WordPressの自動更新を本当に停止すべきか判断する
この章では、自分のサイトが「どこまで自動更新を止めるべきか」を考えるための視点を整理します。
自動更新を停止した方がよいサイトの例
まず、自動更新をある程度しっかり止めた方がよいサイトのパターンから見ていきます。
- 独自カスタマイズが多いオリジナルテーマを使っている
- 決済や会員機能など、トラブルが売上や信用に直結する機能がある
- 複数のプラグインを組み合わせて複雑な動きをしている
- 制作会社や開発者と保守契約を結んでいて、更新作業を任せている
こうしたサイトは、ちょっとした不具合でも大きな損失につながるので、「勝手に更新されるぐらいなら、自分たちのタイミングで更新したい」と考える方が多いです。
その場合は、WordPress本体やプラグインの自動更新を止めて、保守担当者が動けるタイミングでまとめてテストしながら更新した方が、安全度は高くなります。
自動更新をあまり止めない方が安全なケース
逆に、無理に自動更新を止めない方が結果的に安全なケースもあります。
- 趣味ブログや日記が中心で、万が一止まっても被害が小さい
- そもそもあまり管理画面にログインしない
- セキュリティ情報を自分で追いかけ続けるのは難しい
こういった場合、すべての自動更新を止めてしまうと、気づかないうちに古いバージョンを放置するリスクの方が大きくなります。
たとえば「重要なプラグインだけ自動更新を止めておき、それ以外は自動更新に任せる」といった折衷案でも十分です。
自分のサイト方針を決めるためのチェックリスト
自動更新をどこまで止めるかは、サイトごとに答えが違います。ざっくりの目安として、次のチェックリストを使ってみてください。
| 質問 | はい | いいえ |
|---|---|---|
| 決済や会員機能を使っているか | ||
| オリジナルテーマや子テーマで大きくカスタマイズしているか | ||
| 制作会社や開発者に保守を任せているか | ||
| 自分で定期的にログインしてメンテナンスできるか | ||
| 障害が起きたときにすぐ復旧できる自信があるか |
「はい」が多いほど、自動更新を広めに停止して、テストとバックアップをしながら更新する運用に寄せた方が安心です。
「いいえ」が多い場合は、すべて止めるのではなく、影響が大きそうなプラグインだけ自動更新を止めておき、あとは自動に任せるといったバランスを検討してみてください。
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管理画面からできるWordPress自動更新の停止・設定方法
ここからは実際の操作です。最初は、コードを一切触らずにできる管理画面からの設定方法をまとめます。
プラグインの自動更新をオフにする手順
まずはトラブルの原因になりやすいプラグインから、WordPressの自動更新を止める手順です。
操作自体はとてもシンプルです。
- 管理画面の「プラグイン」を開く
- 対象プラグインの右側にある「自動更新を有効化」または「自動更新を無効化」のリンクを探す
- 自動更新を止めたいプラグインは「自動更新を無効化」に切り替える
ここでのコツは、「全部とりあえずオフ」にしないことです。
セキュリティ系やバックアップ系のプラグインは、自動更新をオンのままにしておいた方が安心なケースもあります。
一方で、デザインやレイアウトに関わるプラグイン、ショッピングカートや予約機能など売上に直結するプラグインは、自動更新を止めておき、テストしてから手動で更新する方が安全です。
テーマの自動更新をオフにする手順
次に、サイトの見た目を決めるテーマの自動更新を止める方法です。
- 管理画面の「外観」→「テーマ」を開く
- 自動更新を止めたいテーマをクリックして詳細画面を開く
- 「自動更新を有効化」「自動更新を無効化」というリンクを確認する
- 止めたいテーマは「自動更新を無効化」にしておく
今使っているテーマだけでなく、昔試しに入れてそのままになっているテーマが自動更新の対象になっていることもあります。
使っていないテーマは思い切って削除するか、自動更新を無効にしておくと、余計なトラブルの種を減らせます。
コアの更新通知と自動更新設定の確認ポイント
WordPress本体の状況は、管理画面の「ダッシュボード」→「更新」から確認できます。
ここでは、次のあたりをチェックしておきましょう。
- WordPressコアの自動更新がどのレベルまで有効になっているか
- 翻訳ファイルの更新が自動で行われているか
- 手動で更新するときのボタンの位置と文言
コアについては、セキュリティ修正を含む小さな更新だけ自動に任せて、仕様が大きく変わる更新は手動で行う、といった調整もしやすいです。
後で紹介する wp-config.php の設定と組み合わせて、自分のサイトに合ったバランスを探してみてください。
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wp-config.phpでWordPressの自動更新をまとめて停止・制御する
ここからは少し踏み込んで、設定ファイルから自動更新をコントロールする方法を紹介します。触る前に必ずバックアップをとっておきましょう。
wp-config.phpで自動更新を完全停止する方法と注意点
wp-config.php は、WordPressの大元の設定が書かれている重要なファイルです。ここに1行追加するだけで、自動更新の多くをまとめて無効にできます。
| 記述例 | 主な効果 |
|---|---|
define('AUTOMATIC_UPDATER_DISABLED', true); |
ほとんどの自動更新機能をまとめて無効にする |
define('WP_AUTO_UPDATE_CORE', false); |
WordPress本体コアの自動更新だけを無効にする |
書き方を一文字でも間違えると、画面が真っ白になって管理画面に入れなくなることがあります。
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必ず、編集前のファイルをパソコンにダウンロードしておき、元の中身をメモ帳などにコピーして控えておきましょう。
もしエラーになってしまっても、元のファイルをアップロードし直せば戻せます。
functions.phpでプラグインやテーマだけ自動更新を止める
「全部まとめて止めるのはちょっと不安だけれど、プラグインだけは自動にしてほしくない」といった場合は、テーマの functions.php を使う方法もあります。
たとえば、次のようなコードで制御します。
- プラグインの自動更新を無効にする例
add_filter('auto_update_plugin', '__return_false'); - テーマの自動更新を無効にする例
add_filter('auto_update_theme', '__return_false');
この方法なら、「コアのセキュリティアップデートは自動で受け取りつつ、プラグインとテーマは手動で管理する」といった細かい調整が可能です。
ただし、親テーマの functions.php に直接書いてしまうと、テーマのアップデートで上書きされることがあります。
子テーマを作成して、子テーマ側の functions.php に追記する方が安全です。
子テーマとバックアップで安全に編集するコツ
wp-config.php や functions.php を触るとき、私がいつも意識しているのは「いつでも元に戻せる状態を作ってから編集する」ことです。
- ファイル全体を必ずローカルにダウンロードしておく
- 編集前の中身をテキストエディタに丸ごとコピーして保存しておく
- 可能ならステージング環境で試してから本番に反映する
特に functions.php のエラーは致命的で、管理画面にさえ入れなくなることがあります。
その場合は、FTP やサーバーのファイルマネージャーで元のファイルに戻すしかありません。
怖がらせるつもりはないのですが、「戻す準備さえしておけば、多少のミスはやり直しがきく」と考えて、慎重にWordPressの自動更新を停止する設定を進めていきましょう。
プラグインでWordPressの自動更新を一括管理する方法
細かくコードを書くのが面倒な場合は、自動更新をまとめて管理できる専用プラグインを使う手もあります。
自動更新管理プラグインの選び方
自動更新を管理するプラグインを選ぶとき、私がチェックしているポイントはこんなところです。
- コア、プラグイン、テーマごとにオンオフを切り替えられるか
- いつ、どの更新が行われたかログが残るか
- 更新結果をメールなどで通知してくれるか
- 有効インストール数や評価が安定しているか
有名どころとしては、Easy Updates Manager などのプラグインがあります。
こういったプラグインを使うと、「特定のプラグインだけ自動更新を許可する」「テーマは自動更新を止めておく」といった細かいルールを画面上から設定できます。
Easy Updates Managerで自動更新を操作する流れ
例として、Easy Updates Manager を使う場合のおおまかな流れをイメージで紹介します。
- プラグインをインストールして有効化する
- 管理画面に追加された設定メニューを開く
- コア、プラグイン、テーマごとに「自動更新を有効」「無効」などの項目を設定する
- 必要に応じて、個別のプラグインやテーマごとの例外設定を行う
- 更新ログや通知メールの設定も好みに合わせて調整する
画面が英語のこともありますが、core、plugins、themes といった単語が分かれば、そこまで難しくはありません。
最初から完璧を目指さず、「とりあえず大まかな方針を決めて運用しながら微調整する」くらいの気持ちで触ってみるのがおすすめです。
ログと通知メールを活用してトラブルを早期発見する
自動更新管理プラグインの便利なところは、更新の履歴がログとして残る点です。
たとえば、次のような使い方ができます。
- サイトが崩れたタイミングで「直前にどの更新が動いたか」を確認する
- 特定のプラグインの更新後にエラーが起きやすい場合、そのパターンを把握する
- 夜間や休日に自動更新が走った結果を、通知メールで確認する
これがあるだけで、「なんとなく怖いから全部止める」から一歩進んで、「問題があってもすぐ原因を特定して戻せる」状態に近づけます。
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自動更新を止めたあとの安全なWordPress運用フロー
自動更新を止めたあとは、「じゃあどうやって更新していくのか」という運用の話が大事になります。
更新前に必ずやっておきたい準備
自動更新を止めて手動でアップデートするなら、更新前の準備が命綱です。
- データベースとファイルを丸ごとバックアップしておく
- バックアップから戻す手順をあらかじめ確認しておく
- 使っているプラグインやテーマの変更履歴をざっと眺める
- 大きな仕様変更が含まれていないか、公式の説明をチェックする
レンタルサーバーの自動バックアップに頼る場合も、「どこから」「どの時点のバックアップを」「どうやって戻すのか」を一度試しておくと、いざというときに慌てずに済みます。
ステージング環境でテストしてから本番を更新する
余裕があれば、ステージング環境というテスト用コピーサイトで先に更新を試すと、かなり安心感が違います。
本番と同じ環境でコアやプラグイン、テーマを更新し、表示崩れやエラーが出ないかを確認します。
特に、問い合わせフォームや決済、予約など、お金や顧客対応に関わる部分だけでもチェックしておくと安心です。
定期的なメンテナンスルールを決めておく
自動更新を止めたということは、「いつ更新するか」を自分たちで決める必要がある、ということでもあります。
私がよく提案しているシンプルなルール例は、こんな感じです。
- 月に一度はログインして更新状況を確認する
- 更新がたまってきたら、ステージングでまとめてテストしてから本番を更新する
- 大きそうなアップデートは、少し情報が出そろってから適用する
- どうしても不安なものは、制作会社や詳しい人に相談してから触る
こうしたルールを決めておくと、「思いついたときだけ更新する」状態から抜け出しやすくなります。
結果として、WordPressの自動更新を停止していても、セキュリティと安定性の両方をある程度保ちながら運用しやすくなります。
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WordPressの自動更新停止に関するよくある質問
最後に、WordPressの自動更新停止について、よく相談される質問をQ&A形式でまとめます。
Q1. WordPressの自動更新をすべて停止しても大丈夫ですか？
A. 技術的には可能ですが、個人的にはあまりおすすめしません。
理由は、WordPressコアのセキュリティアップデートまで止まってしまい、脆弱性を長く抱えるリスクが大きくなるからです。
どうしても全部止めたい場合は、少なくとも次の条件を満たすことを意識してください。
- 定期的にバックアップを取り、戻し方も把握している
- 月に一度程度はログインして更新状況を確認している
- 危険な脆弱性が出たときは、手動でもすぐアップデートできる
これが難しい場合は、「全部オフ」ではなく、重要なプラグインだけ自動更新を止めるなど、段階的な運用をおすすめします。
Q2. プラグインだけ自動更新を止めて、テーマやコアは自動更新のままでもいいですか？
A. 多くのサイトでは、その運用が現実的な落としどころになっています。
プラグインは数が多く、組み合わせによる不具合も出やすいので、そこだけ自動更新を止めるのは理にかなっています。
一方で、テーマとコアの小さなアップデートは、セキュリティや安定性の面で重要な役割があります。
まずは「プラグインの自動更新を止める」から始めてみて、それで問題なければ、ステージング環境でコアやテーマの更新も含めたテストフローを作っていく、という流れが扱いやすいと思います。
Q3. 自動更新を止めたはずなのに、なぜか自動で更新されてしまいます
A. いくつか考えられる原因があります。
- wp-config.php の設定と、自動更新管理プラグインの設定が競合している
- テーマの functions.php に、別の自動更新関連のフィルターが書かれている
- 自動更新管理プラグインで、個別の例外ルールが設定されている
- レンタルサーバー側の機能で、自動更新が有効になっている
一度、どこでWordPressの自動更新停止を設定しているのかを書き出して整理してみてください。
プラグインを一時的に無効化して挙動を確認すると、原因の切り分けがしやすくなります。
それでも分からない場合は、サーバーのサポートや制作会社に相談して、一緒に状況を見てもらうのが安全です。
まとめ｜WordPressの自動更新停止は「全部オフ」ではなくバランスが大事
この記事のポイントを整理しておきます。
- WordPressの自動更新には「コア」「プラグイン」「テーマ」「翻訳」の4種類があり、役割もリスクもそれぞれ違う
- 自動更新を止める前に、サイトの重要度やカスタマイズの度合いを確認し、「どこまで止めるか」を決めることが大切
- 管理画面だけでも、プラグインやテーマごとに自動更新のオンオフを切り替えられるので、いきなり全部オフにしない
- wp-config.php や functions.php、専用プラグインを組み合わせると、かなり細かく自動更新をコントロールできる
- 自動更新を止めたあとは、バックアップとステージング環境を活用しながら、手動更新のルールを作って運用していく
今日からできる最初の一歩としては、まず管理画面にログインして、「プラグイン」「テーマ」「更新」の3つの画面を順番に眺めてみてください。
どのプラグインやテーマが自動更新になっているのか、自分の感覚として「これは自動で動いてほしくないな」と思うものはどれかを書き出してみるだけでも、今後の方針がかなり見えてきます。
そのうえで、自分のサイトに合った形で、少しずつWordPressの自動更新を調整していきましょう。
【深呼吸タイム】 稼ぐために必要な3つのポイントを知っていますか？ これら全部を暴露します。
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