エックスサーバーとXserverビジネス、正直どっちを選べばいいか分かりにくいですよね。
このページでは、エックスサーバーとXserverビジネスの違いをできるだけかんたんに整理していきます。
がひと通りイメージできるようになります。結論を先に言うと「小さめのサイトならエックスサーバー、会社の顔になるような重要なサイトならXserverビジネスを軸に考える」のがおすすめです。
エックスサーバーとビジネスの違いをざっくり整理

まずは細かいスペックの話ではなく、エックスサーバーとXserverビジネスがそれぞれどんな立ち位置のサービスなのか、ざっくりイメージをそろえておきます。ここが分かると「自分はどちら寄りか」がかなり見えやすくなります。
エックスサーバーとXserverビジネスの基本スペックと立ち位置
イメージしやすいように、エックスサーバーとXserverビジネスの違いを表にまとめてみます。
| 項目 | エックスサーバー | Xserverビジネス |
|---|---|---|
| 想定ユーザー | 個人、ブロガー、小規模事業者 | 企業、団体、官公庁などの法人 |
| 用途イメージ | ブログ、アフィリエイト、小規模な会社サイト | 企業サイト、ECサイト、会員制サイトなど |
| 料金感 | 個人でも契約しやすい価格帯 | エックスサーバーより高めだが、法人向け機能込み |
| セキュリティ | 一般的なレンタルサーバーとして十分 | SLAや改ざん検知など、法人向けに強化された機能 |
| サポート | 電話・メール・チャット対応で十分手厚い | 設定代行など、さらに踏み込んだサポートがある |
| 契約のしやすさ | 個人契約がしやすい | 法人名義や請求書発行など、会社で利用しやすい |
どちらも同じエックスサーバー株式会社のサービスで、基盤となっているサーバーの性能は共通です。そのうえで「エックスサーバーは幅広いユーザー向け」「Xserverビジネスは法人の担当者が安心して使えるように特化している」というイメージを持ってもらえると分かりやすいと思います。
違いを一言でいうと「誰のためか」と「どこまで安心したいか」
エックスサーバーとXserverビジネスの違いを、ざっくりと一言にまとめると次の二つです。
- 主なターゲットは誰なのか
- どこまで安心感やサポートを求めるか
エックスサーバーは「自分で触りながら学んでいきたい人」に向いています。私自身、初めてブログを作ったときはエックスサーバーのスタンダードプランを使いましたが、マニュアルやネット上の情報が豊富で、自分で調べながら十分運用できました。
一方でXserverビジネスは、「社内にサーバー担当がほとんどいない」「トラブル時にはプロにしっかり支えてほしい」といった法人向けのサービスです。設定代行や法人の支払い方法への対応、セキュリティ機能などがそろっているので、ウェブ担当になったばかりの方でも運用しやすい環境が整っています。
この「誰のためのサーバーか」と「どこまで安心したいか」という軸で見ると、自分がどちらに近いのか判断しやすくなります。
エックスサーバーの特徴とメリットをおさらい

続いて、エックスサーバー側の特徴を整理します。特に、エックスサーバーの中にも「ビジネス」という名前のプランがあるので、Xserverビジネスとごちゃごちゃになりがちな部分も一緒に確認しておきましょう。
エックスサーバーの料金とプラン構成
エックスサーバーには、主に次のようなプランがあります(名称や細かい条件は変わることがありますが、ざっくりのイメージです)。
- スタンダード:個人ブログや小規模サイト向け
- プレミアム:複数サイト運用やアクセスが増えてきたサイト向け
- ビジネス:法人や中規模以上のサイト向けの上位プラン
ここでややこしいのが、エックスサーバー側にも「ビジネスプラン」という名前があることです。整理すると、
- エックスサーバーのビジネスプラン:通常のエックスサーバー内の最上位プラン
- Xserverビジネス:別サービスとして提供されている法人向けレンタルサーバー
という関係になります。どのプランも基本性能は高く、WordPressでサイトを運用したい人には向いています。契約期間を長めにすると月額料金も抑えられるので、「性能と価格のバランスが良いサーバー」という印象です。
個人・小さめビジネスにエックスサーバーが向く理由
私がエックスサーバーを人に勧めるとき、よくお話しするポイントは次のとおりです。
- 速度と安定性が高く、ブログや小規模サイトなら性能的にかなり余裕がある
- 管理画面が分かりやすく、WordPressの自動インストールも簡単
- ひとつのサーバーで複数の独自ドメインを使えるので、サイトを増やしやすい
- 利用ユーザーが多く、ネット上に情報や体験談がたくさんある
例えば「個人ブログ+簡単なサービス紹介ページ」くらいの規模であれば、エックスサーバーのスタンダードプランで十分すぎるくらいです。私の周りでも、月間でかなりのPVを集めているブロガーさんが、エックスサーバーのプランで問題なく運用しているケースは多いです。
ただ、「会社の公式サイト」「採用情報やお問い合わせフォームも載せる」といった、企業の顔になるようなサイトでは、サーバーに求める安心感も変わってきます。そうしたときの候補として挙がるのが、次に紹介するXserverビジネスです。
Xserverビジネスの特徴とビジネス向けメリット

ここからは、Xserverビジネス側の特徴を見ていきます。エックスサーバーとの共通点も多いですが、「法人向けならではの安心材料」がどこにあるのかを意識して読んでみてください。
ビジネス向けならではのセキュリティとサポート
Xserverビジネスは、エックスサーバーを法人向けに特化させたレンタルサーバーです。エックスサーバーの高速・高性能な基盤はそのままに、法人が安心して使えるようセキュリティやサポートが強化されています。
| 項目 | エックスサーバー | Xserverビジネス |
|---|---|---|
| 想定利用者 | 個人〜小規模事業者 | 企業・団体・官公庁など |
| セキュリティ機能 | WAFや自動バックアップなど基本機能 | 改ざん検知や脆弱性診断など、法人向けの強化機能 |
| サポート | 電話・メール・チャットに対応 | サーバー移転やWordPress設置などの設定代行も可能 |
| 支払い方法 | クレジットカード、銀行振込など | 同様の支払い方法に加え、請求書の発行など法人利用しやすい仕組み |
| 運用イメージ | 自分で設定しながら運用していくスタイル | 設定やトラブル対応を含め、プロの手を借りながら運用できるスタイル |
法人の担当者にとって特に大きいポイントは、
- Web改ざん検知や自動バックアップなど、「もしものとき」の備えが充実していること
- サーバー移転や基本的な設定を代行してもらえるため、担当者が詳しくなくてもスタートできること
- 請求書の発行など、社内の経理フローに載せやすい仕組みがあること
私が企業のウェブ担当の方と話すときにXserverビジネスを勧めるのは、次のようなケースが多いです。
- 会社の公式サイトを作りたいが、サーバーに詳しい人が社内にいない
- 過去にサイト改ざんなどのトラブルがあり、セキュリティを強化したい
- 複数の担当者で運用しており、権限管理もしっかりしたい
エックスサーバーでも十分実用的ですが、「会社としての信用やトラブル時のリスク」を考えると、Xserverビジネスのほうが安心と感じる企業は多い印象です。
Xserverビジネスがハマるサイトの例
Xserverビジネスが特に向いているのは、例えば次のようなサイトです。
- 企業のコーポレートサイト(採用情報やIR情報、お問い合わせフォームなどを含む)
- オンラインショップや会員制サービスなど、ユーザー情報を扱うサイト
- 顧客向けマイページやパートナー向けの専用サイト
- 学校、団体、医療機関など、信頼性が特に重視されるサイト
こうしたサイトは、
- サーバーが落ちると、売上や信用に直結する
- 改ざんや情報漏えいが発生したときのダメージが大きい
- 担当者が複数いて、長期的な運用体制が必要になる
といった特徴があります。「できるだけ安く借りたい」というよりも、「トラブルを減らし、社内で安心して運用したい」というニーズが強いので、Xserverビジネスのような法人向けサーバーが合いやすいです。
エックスサーバーとビジネスの違いを4つの軸で比較

ここからは、エックスサーバーとXserverビジネスの違いを、もう少し具体的な軸で比べていきます。料金だけでなく、安定性やサポートなども含めた「総合コスパ」で考えられるように整理します。
料金・コストの違いを整理
大まかな料金感は、次のようなイメージです。実際の金額は契約期間やキャンペーンなどで変わりますが、感覚として押さえておくと判断しやすくなります。
| 観点 | エックスサーバー | Xserverビジネス |
|---|---|---|
| 月額のイメージ | 個人や小規模事業でも払いやすい | エックスサーバーより高め |
| 同じ容量で見たとき | 価格重視で選びやすい | サーバー代にサポートや安心料が上乗せされたイメージ |
| 追加コスト | 基本はサーバー代だけで完結 | 必要に応じて設定代行などのオプション利用もあり |
| コスパの考え方 | とにかく月額を抑えたい人向け | 「サーバー+トラブル時のリスク低減」まで含めて考える |
「Xserverビジネス、高くない?」というのは、多くの人が最初に感じるところだと思います。ただ、ここで考えたいのは「サーバー代だけを見るのか、それともトラブル対応や担当者の時間も含めて見るのか」という視点です。
例えば、
- サーバーの不具合対応に担当者の丸一日が消える
- 復旧が難しくなり、外部のエンジニアに緊急依頼する
といった事態になれば、そのコストはサーバー代を簡単に超えてしまいます。会社として何を守りたいのかを考えたうえで、「エックスサーバーで十分か」「Xserverビジネスに安心料を払うか」を決めるのが現実的です。
安定性・セキュリティ機能の違い
安定性やセキュリティは、法人サイトではとても重要なポイントです。エックスサーバーも十分高性能ですが、Xserverビジネスはこの部分がさらに厚くなっています。
| 観点 | エックスサーバー | Xserverビジネス |
|---|---|---|
| サーバーの安定性 | 高い稼働率で安定している | 同等以上の安定性に加え、稼働率に関する保証が用意されている |
| バックアップ | 自動バックアップ機能あり | 自動バックアップに加え、データ復元の仕組みが整っている |
| 改ざん検知 | 基本的なセキュリティ機能 | Web改ざん検知など、攻撃を素早く見つける仕組みが用意されている |
| SSL対応 | 無料の独自SSLに対応 | 同様に対応しつつ、法人サイトでの利用も想定 |
エックスサーバーでも、普通のブログや多くの中小企業サイトなら十分安心して使えるレベルです。ただ、
- サイトが止まると一気に信用を失いかねない
- 個人情報や予約情報など、守るべき情報が多い
といった状況では、「もう一段階上の安心感」を求めたくなります。その部分をカバーするための選択肢が、Xserverビジネスだと考えるとイメージしやすいと思います。
サポート・運用負荷・社内体制の違い
三つ目の軸は、サポート体制と運用のしやすさです。これはサイトの規模というより、「社内にどれくらい詳しい人がいるか」で判断が変わります。
ざっくり言うと、
- エックスサーバー:マニュアルや情報が豊富で、自分で設定しながら運用していくスタイル
- Xserverビジネス:サーバー移転や各種設定を代行してもらえるなど、「任せる部分」を増やせるスタイル
例えば、
- 社内のウェブ担当はいるが、サーバーまわりは詳しくない
- 担当者の入れ替わりが多く、ノウハウが社内に残りにくい
といった会社では、多少費用が上がってもXserverビジネスのサポート込みで考えたほうが、結果的に安くつくこともあります。
逆に、
- 技術が好きな担当者がいて、サーバーの設定も楽しめる
- 外部の制作会社やエンジニアに技術面を任せている
といった場合は、エックスサーバーの上位プランで十分、というケースが多いです。
ケース別に見るエックスサーバーとビジネスの選び方

ここからは、具体的なケースごとに「エックスサーバーとXserverビジネスのどちらが合いそうか」を見ていきます。自分の状況に近いところを探しながら読んでみてください。
サイトのタイプ別おすすめ早見表
まずはざっくりした目安を、表にまとめておきます。
| サイトのタイプ | おすすめ | 理由のイメージ |
|---|---|---|
| 個人ブログ・趣味サイト | エックスサーバー | コスパ重視で十分、情報も多く初心者でも始めやすい |
| アフィリエイトサイト | エックスサーバー | 複数サイトを作りやすく、費用も抑えやすい |
| フリーランスのポートフォリオ | エックスサーバー | シンプルな構成が多く、過剰なスペックは不要なことが多い |
| 小さめの会社サイト | エックスサーバー または Xserverビジネス | 予算や社内体制、セキュリティ意識で決める |
| 中〜大規模の企業サイト | Xserverビジネス | 信用や安定性を重視するため、法人向け機能が安心 |
| ECサイト・会員制サービス | Xserverビジネス | 個人情報や決済を扱うため、セキュリティ重視が無難 |
| 官公庁・学校・医療機関など | Xserverビジネス | トラブル時の影響が大きく、法人向けサービスが合いやすい |
もちろんこれはあくまで目安ですが、「自分のサイトはどのあたりか」をざっくり当てはめてみるだけでも、方向性はかなり絞れてきます。
私ならこう選ぶ:現場目線の判断フロー
私がクライアントから「エックスサーバーとXserverビジネス、どっちがいいですか?」と相談を受けたときは、だいたい次のような順番で状況をヒアリングしています。
- サイトが止まったとき、どれくらいの損失や影響が出そうか
- 個人情報や機密情報を扱うかどうか
- サーバーやセキュリティに詳しい人が社内にいるか
- サーバー代として、どの程度の予算が現実的か
これらの質問にざっくり答えてもらうと、次のような判断がしやすくなります。
- 損失がそこまで大きくなく、個人情報もほとんど扱わない
→ エックスサーバーで十分なことが多い - サイト停止や情報漏えいで、売上や信用へのダメージが大きい
→ Xserverビジネスを第一候補にする価値が高い - 社内に詳しい人がいない、担当者がよく入れ替わる
→ 設定代行や手厚いサポートを含めてXserverビジネスを検討 - 技術に強い担当者がいて、外部パートナーもいる
→ エックスサーバーの上位プランで十分なケースが多い
どちらが絶対正解というより、「自分たちのリスクと体制に合うかどうか」で選ぶのが、結果的に失敗しにくい選び方だと感じています。
よくある質問:エックスサーバーとビジネスの違いQ&A

最後に、エックスサーバーとXserverビジネスの違いについてよく聞かれる質問を、Q&A形式でまとめておきます。
Q1. エックスサーバーからXserverビジネスへ、あとから乗り換えられますか?
A1. 乗り換え自体は可能ですが、エックスサーバーとXserverビジネスは別サービスなので、管理画面上のプラン変更だけで切り替えられるわけではありません。サイトデータやメールデータを移行する作業が必要になります。Xserverビジネス側には移転を手伝ってくれるサービスも用意されているので、「いずれ法人向けに切り替えたい」場合は、早めに方針を固めておくとスムーズです。
Q2. 小さめの会社サイトでも、Xserverビジネスを選ぶ意味はありますか?
A2. あります。エックスサーバーでも企業サイトは問題なく運用できますが、「サーバーのことがよく分からないまま担当になった」「トラブル対応を社内だけで抱え込みたくない」といった場合は、Xserverビジネスのほうが精神的にも楽です。セキュリティやバックアップ、設定代行など、法人向けに用意された仕組みを「安心料」として考えると、規模が小さくても選ぶ価値は十分あります。
Q3. 個人でもXserverビジネスを契約するのはアリですか?
A3. 個人でもXserverビジネスを契約することは可能です。ただ、趣味ブログや小さな情報サイトであれば、エックスサーバーのスタンダードプランで十分なことがほとんどです。Xserverビジネスを個人で選ぶとしたら、「フリーランスとして大手クライアントの重要なサイトを預かる」「ネットショップで多くの顧客情報を扱う」といった、よりビジネス寄りの用途のときが多いでしょう。
まとめ:エックスサーバーとビジネスの違いをもう一度整理
ここまでの内容を振り返ります
- エックスサーバーは個人〜小規模事業者向けの高コスパサーバー、Xserverビジネスは法人向けにセキュリティとサポートを強化したサーバー
- 料金だけ見るとエックスサーバーが有利だが、トラブル対応や担当者の工数まで含めるとXserverビジネスの価値も見えてくる
- 個人ブログや小規模サイトなら、まずはエックスサーバーで十分なことが多い
- 企業の公式サイトやECサイト、会員制サービスなど、トラブル時のリスクが大きいサイトはXserverビジネスが向きやすい
- 「社内にどれくらい詳しい人がいるか」「サイトが止まったらどれくらい困るか」で、どちらを選ぶか決めると失敗しにくい
今日からできる最初の一歩としては、まず次の二つをやってみてください。
- 自分のサイト(またはこれから作るサイト)の重要度や、止まったときのリスクを書き出してみる
- そのうえで、予算や社内体制を踏まえて「エックスサーバーで十分か」「Xserverビジネスの安心感が必要か」を検討してみる
ここまでを押さえておけば、エックスサーバーとXserverビジネスの違いで迷ったときも、自分たちにとって納得感のある選択がしやすくなるはずです。あなたのサイトにぴったり合うサーバーを選んで、安心して運用を進めていきましょう。



