SWELLのカスタマイズ完全ガイド｜失敗しない7つのコツ

SWELLを入れたのに、公式デモのようなきれいなデザインにならなくてモヤモヤしていませんか。

この記事では、SWELLカスタマイズの全体像から、初心者でも失敗しにくい設定の順番、トップページをサイト型にする流れ、さらにCSSでほんの少しだけ見栄えを底上げするコツまで詳しくお伝えします。

一言でまとめると、「順番とルールさえ押さえれば、SWELLのカスタマイズは難しくないし、初心者でも十分にプロっぽいサイトを作れる」という話です。

SWELLカスタマイズでできることと全体像

SWELLをカスタマイズする主な３つの方法

SWELLの見た目や使い勝手を変える方法は、ざっくり分けると次の3つです。

方法	難易度	できること	向いている人
カスタマイザー（外観→カスタマイズ）	低め	色・ロゴ・ヘッダー・フッターなど全体デザインの調整	テーマ初心者〜中級者
ブロックエディター（投稿・固定ページ）	普通	トップページやLPのレイアウト、装飾ブロックの配置	ブロック操作に慣れたい人
CSS・PHP（子テーマ）	やや高め	細かい見た目の微調整や一部機能のカスタマイズ	中級者以上・デザインにこだわりたい人

イメージとしては、カスタマイザーが「サイト全体の雰囲気づくり」、ブロックエディターが「ページごとの構成づくり」、CSS・PHPが「最後のこだわり調整」といった感じです。いきなりCSSから入るとつまずきやすいので、まずはカスタマイザーとブロックでどこまでいけるか試してみるのがおすすめです。

SWELLカスタマイズの３つのレベル

カスタマイズのレベル感を最初に決めておくと、「どこまでやるか」が分かりやすくなります。

• レベル1：カスタマイザーの項目を一通り設定する
• レベル2：ブロックエディターでトップページや記事レイアウトを組み立てる
• レベル3：CSSで見出し・ボタン・余白などをピンポイントで微調整する

多くの人は、レベル1と2をしっかりやるだけでも「かなり雰囲気が変わった」と感じるはずです。レベル3のCSSは、後から少しずつ足していけば十分です。最初から全部やろうとせず、「まずはここまで」とゴールを決めておくと、途中で疲れて放置…という状況を防ぎやすくなります。

SWELLカスタマイズの準備｜子テーマとバックアップ

子テーマを使った安全なSWELLカスタマイズ

SWELLでCSSやPHPを編集するなら、子テーマを使うのが基本です。理由はシンプルで、親テーマ側が更新されたときに、自分の編集内容が消えないようにするためです。

ざっくり言うと、

• 親テーマ：SWELL本体（開発者が更新する部分）
• 子テーマ：自分が手を加えるための上書き用テンプレート

というイメージです。子テーマは公式で配布されていて、普通のテーマと同じようにインストール・有効化するだけで使えます。有効化すると、style.cssやfunctions.phpに独自カスタマイズを書き足せるようになります。

「今はまだCSSをほとんど触らない」という人でも、のちのちカスタマイズしたくなることはよくあります。最初に子テーマを入れておくと、そのときに慌てずに済むので、早めに準備しておくのがおすすめです。

SWELLカスタマイズ前にチェックしておきたい環境

デザインをいじり始める前に、次の4つだけは確認しておくと安心です。

チェック項目	内容
バックアップ	サーバーのバックアップ機能やプラグインで、復元できる状態か確認する
テーマ	SWELLの親テーマと子テーマが正しくインストールされ、子テーマが有効になっているか
不要プラグイン	似た機能のプラグインが重複していないか、止めてもよさそうなものがないか
テスト用ページ	検証用の固定ページを1つ作っておき、そこで試しながら進める

私は必ずテスト用ページを用意して、そこで新しいブロック構成やCSSを試すようにしています。いきなり本番のトップページをいじると、レイアウトが崩れて青ざめることがあるので、遊び場を1枚作っておくと気持ちがかなり楽になります。

デザイン重視のSWELLカスタマイズ基本設定

カラーとフォントを整えるSWELLカスタマイズ

サイト全体の印象を決めるのは、まず色とフォントです。ここがちぐはぐだと、いい記事を書いていても「なんとなく素人っぽい」雰囲気が残ってしまいます。

色を決めるときは、次の3種類を意識すると迷いにくくなります。

種類	役割	例
ベースカラー	背景など大部分を占める色	白・薄いグレーなど
メインカラー	ロゴや見出し、重要な部分に使う色	ブランドカラーとして使いたい色
アクセントカラー	ボタンやリンクなど、目立たせたい部分の色	メインカラーと相性のいい色

色は「ベース1色＋メイン1色＋アクセント1色」くらいに絞ると、全体がまとまりやすくなります。フォントも、本文用と見出し用を選んだら、あれこれ変えすぎないほうが画面がスッキリします。

見出し・ボタン・余白のカスタマイズ

次に、見出し・ボタン・余白の3つです。これを少し整えるだけでも、SWELLのデザインがグッと整って見えます。

• 見出し：特にh2とh3のデザインを揃えておく
• ボタン：メインカラーとアクセントカラーで統一する
• 余白：行間とセクションの間に、少し余裕を持たせる

特に余白は、「少し広いかな？」くらいがちょうど良かったりします。情報を詰め込みすぎると息苦しく見えるので、見出しの前後や画像の上下にしっかりスペースを取るイメージで調整してみてください。

アイキャッチと記事一覧レイアウトのカスタマイズ

アイキャッチ画像や記事一覧の並び方も、SWELLユーザーがよく悩むポイントです。ここはサイトの方向性によって正解が変わります。

サイトの方向性	アイキャッチの雰囲気	記事一覧レイアウトの例
シンプルなブログ	文字少なめ・写真中心で落ち着いたデザイン	シンプルなリスト型
おしゃれ重視ブログ	写真＋テキストやイラストを使ったデザイン	カード型・2カラム表示
事業・サービス寄り	サービスや実績が伝わる写真＋テキスト	大きめのカード型で視線を集める

まずは、自分が「こんな雰囲気にしたい」と思うサイトを2〜3つピックアップして、アイキャッチや記事一覧がどんな形になっているか観察してみてください。それを参考にしながら、SWELLの設定で再現できないか考えると方向性が決まりやすくなります。

トップページをサイト型にするSWELLカスタマイズ

固定ページでトップページを作る手順

SWELLでサイト型トップページを作る基本の流れは、固定ページをホームに設定する方法です。

大まかなステップは次のとおりです。

• 固定ページで「トップページ用」のページを1つ新規作成する
• ブロックエディターで、セクションごとにレイアウトを組んでいく
• 設定の「表示設定」で、その固定ページをフロントページに指定する

構成のイメージとしては、例えばこんな感じです。

• 最上部：キャッチコピー＋行動ボタン（お問い合わせ・プロフィールなど）
• 中段：サービス概要やカテゴリーの紹介セクション
• 下部：新着記事・人気記事・お問い合わせまでの導線

このベースを作っておけば、自分のサイトの目的に合わせてブロックを入れ替えるだけで、いろいろなパターンのトップページに育てていけます。

フルワイドブロックと投稿リストのカスタマイズ

SWELLのフルワイドブロックは、トップページづくりの主役級ブロックです。画面いっぱいのワイドなエリアを作れるので、印象的なメインビジュアルや、横並びのコンテンツを簡単に配置できます。

投稿リストブロックを使うと、次のような配置ができます。

• 「新着記事」だけをカード型で表示する
• 特定カテゴリの記事を数件だけ抜き出して紹介する
• タグや条件で絞り込みながら複数のリストを置く

フルワイドブロックで大きく世界観を見せつつ、その下に投稿リストやサービス紹介のセクションを重ねていくと、「最上部で自分の特徴を伝える → 中段でサービスやカテゴリを紹介 → 下部で記事に誘導」という自然な流れを作りやすくなります。

ブログ型とサイト型の構成比較

ブログ型トップページとサイト型トップページの違いを、ざっくり整理してみます。

項目	ブログ型トップページ	サイト型トップページ
メイン要素	新着記事の一覧	目的に合わせた複数のセクション
読者の動き	新着記事から興味のあるものを探す	必要な情報を見てから、記事や問い合わせに進む
向いているサイト	日記・雑記寄りのブログ	収益化・事業サイト・専門ブログ

「お問い合わせを増やしたい」「特定のジャンルの記事をまず読んでほしい」といった目的があるなら、サイト型トップページへの切り替えはかなり効果的です。最初から完璧を目指さず、少しずつセクションを足したり入れ替えたりしながら調整していくと、気楽に続けられます。

CSSで一歩差をつけるSWELLカスタマイズ

CSSを書く場所と基本ルール

まずは、CSSを書く場所を整理しておきましょう。

場所	特徴	向き・不向き
外観→カスタマイズ→追加CSS	手軽に試せるが、増えると管理が大変	ちょっとした実験や一時的な調整に向く
子テーマのstyle.css	サイト全体のカスタマイズをまとめて管理できる	本格的な調整や、ずっと使うコードに最適
プラグインのCSS機能	テーマとは別で管理できるが、種類が増えると複雑に	どうしても必要な場合だけ使う

基本的な流れとしては、「まず追加CSSで試す → うまくいったら子テーマのstyle.cssに移す」という使い方がおすすめです。どこに書く場合でも、コードの近くに「何のためのCSSか」をコメントでメモしておくと、数か月後に見返したときでも迷わずに済みます。

ヘッダー・フッター・見出しのCSSカスタマイズ例

CSSでよく調整されるのは、ヘッダー・フッター・見出しなど、画面のあちこちに出てくるパーツです。細かいコードはここでは割愛しますが、よくある調整ポイントを挙げておきます。

どれも数行のCSSで実現できるものばかりです。私はまず見出しのデザインだけをシンプルに整え、そのあとでヘッダーやフッターを少しずつ触っていくようにしています。一度に全部変えようとすると全体のバランスが分かりにくくなるので、「1パーツずつ微調整する」がコツです。

スマホ表示を意識したレスポンシブカスタマイズ

SWELLは標準の状態でもスマホ表示に強いテーマですが、カスタマイズを重ねていくと、スマホで見たときだけ崩れている…というパターンがときどき出てきます。特に、横並びのカラムや大きな余白を使ったレイアウトは、スマホ表示も意識しておかないと窮屈に見えてしまいます。

スマホ表示で気を付けたいポイントを、よくある状況別にまとめました。

よくある状態	問題点	対策
文字が小さく詰まっている	読みにくく、離脱につながりやすい	本文の文字サイズと行間を少し広げる
カラムが2列のまま	タップしにくく、情報がごちゃついて見える	スマホでは1カラムに切り替える
画像が多く重い	読み込みが遅くなり、ストレスになる	画像を圧縮しつつ、枚数を必要最低限にする

カスタマイズをしたら終わりではなく、実際にスマホでサイトを開いて、指でスクロールしながら確認するのがおすすめです。私は「片手で操作していてストレスがないか」を意識しながらチェックするようにしています。

ブログパーツとウィジェットを使ったSWELLカスタマイズ

ブログパーツで共通パーツを管理する方法

ブログパーツは、「よく使うブロックの組み合わせを丸ごと保存して、どこからでも呼び出せる」機能です。例えば、次のようなパーツをブログパーツ化しておくと便利です。

• 記事下に毎回入れたいプロフィールやメルマガ案内
• サービスや商品の紹介ボックス
• 人気記事・関連記事のリスト

ブログパーツを作ってしまえば、ウィジェットや記事内から呼び出すだけで同じデザインを再利用できます。「このボックス、また作るの面倒だな」と感じたら、ブログパーツにしておくとあとから楽です。

追従バナー・CTAのカスタマイズ事例

SWELLは、追従バナーやフッターに配置するCTA（行動を促すエリア）も作りやすいテーマです。ここに、先ほどのブログパーツで作った内容を組み合わせると、自然にクリックされやすい導線を作れます。

例えば、次のような使い方があります。

追従する要素は、目立たせようとしすぎると邪魔に感じられてしまうので、色やサイズは「少し控えめ」を意識するのがちょうどいいです。「読み終わった人が次に取るべき行動だけを、さりげなく提示する」ぐらいの感覚で設計すると、押し付けがましくならずに済みます。

SWELLカスタマイズとSEO・表示速度・保守性

カスタマイズしすぎによるデメリット

デザインを追い求めるあまり、必要以上にカスタマイズしてしまうと、次のようなデメリットが出てくることがあります。

検索エンジン対策という意味でも、「読みやすさ」と「ストレスなく表示されること」はかなり大事です。SWELL自体は軽さや表示速度にも配慮されたテーマなので、テーマが持っている工夫を邪魔しないようにカスタマイズしていく感覚で手を入れるのが理想です。

アップデートに強いSWELLカスタマイズの考え方

長くサイトを育てていくなら、アップデートに強い形でカスタマイズしておくことも大切です。考え方を簡単にまとめると、次のようになります。

方針	やること	できれば避けたいこと
子テーマを基本にする	CSS・PHPは子テーマ側にまとめて書く	親テーマのファイルを直接編集する
機能はテーマ優先	まずはSWELL標準の機能で実現できないか確かめる	似た機能のプラグインを次々に追加する
記録を残す	コードの近くにコメントを書き、変更内容をメモしておく	理由が分からないコードを放置する

私自身も、過去に「このCSSなんで入れたんだっけ…」と首をかしげながら、1行ずつ消して確認したことがあります。後から見直す自分のために、どこをどう変えたのかメモを残しておくと、SWELLのカスタマイズがぐっとラクになります。

SWELLカスタマイズのよくある質問

Q1. SWELLカスタマイズは子テーマなしでも大丈夫ですか？

ちょっとした見た目の変更だけなら、子テーマなしでもサイトが突然壊れることは少ないです。ただ、将来的にCSSやPHPを触る可能性があるなら、子テーマを入れておくほうが確実に安心です。

特に、親テーマのファイルを直接編集してしまうと、更新のタイミングでその変更が消えてしまうことがあります。あとから「やっぱりもう少し本格的にカスタマイズしたい」と思ったときに困らないように、最初の段階で子テーマを導入しておくのがおすすめです。

Q2. swell カスタマイズでデザインをいじるとSEOに悪影響はありますか？

デザインを変えること自体が、直接SEOの大きなマイナス要因になることはあまりありません。ただし、SWELLのカスタマイズをきっかけに画像やスクリプトが増え、ページの表示速度が極端に遅くなってしまうと、結果的に検索順位や離脱率に影響が出る可能性があります。

また、文字色と背景色のコントラストが弱すぎて読みにくい、行間が詰まりすぎて疲れる、といった状態もあまり良くありません。「読みやすく、サクサク表示される」という基本を守ったうえで見た目を整えるのであれば、むしろSEO的にもプラスに働くことが多いと考えて大丈夫です。

Q3. コピペできるSWELLカスタマイズ用CSSだけ集めて使ってもいいですか？

最初のステップとして、コピペで使えるCSS集を活用するのは全然アリだと思います。私も最初は、先人が公開してくれているコードを真似しながら、少しずつ調整するところから始めました。

ただ、慣れてきたら「このCSSはサイトのどの部分に効いているのか」を少しずつ確認していくことをおすすめします。自分のサイトの構造と合わないコードをそのまま貼り付けると、意図していないところまでデザインが変わってしまうことがあるからです。

まずはコピペから入ってOKですが、少しずつクラス名や色、数値を自分用に書き換えていくと、オリジナル性のあるSWELLカスタマイズに近づいていきます。

SWELLカスタマイズのまとめと次にやること

この記事でお伝えしたポイントを簡単にまとめます

今日からできる具体的な一歩としては、「テスト用の固定ページを1つ作り、そこで気になるカスタマイズを試してみる」ことです。いきなり本番をいじる必要はありません。試しながら少しずつ形を整えていけば、気付いたころには自分らしいサイトに育っています。

SWELLはもともと使いやすく、カスタマイズの余地も大きいテーマです。焦らず一つずつ手を加えながら、自分の理想に近いデザインを楽しんで作っていきましょう。