WordPressの表示が崩れたり、プラグインがエラーを出したりするとき、最初に確認しておきたいのがWordPressのバージョンです。
とはいえ、「どこを見れば分かるの?」「ログインできないサイトはどうやって調べればいいの?」と、実際に手を動かそうとすると意外と迷う人が多いはずです。
この記事では、私が実務でやっている方法をベースに、あなたの状況ごとにいちばん簡単なWordPressのバージョン確認方法と、そのあと安全に更新するところまで、まとめて整理していきます。
先に結論をひと言でまとめると、WordPressのバージョンは「管理画面・外部から・サーバー側」の3つのルートさえ押さえておけば、どんな場面でも怖くありません。
WordPressバージョン確認のゴールとこの記事の全体像

最初に、この記事でどこまでをゴールにするのか、ざっくりイメージを合わせておきます。
あなたはどのパターン?WordPressバージョン確認フローチャート
人によって、使える環境やスキルがまったく違います。まずは、自分がどのパターンに近いのかをイメージしてみてください。
| 状況 | ログイン | サーバー接続 | おすすめの確認方法 |
|---|---|---|---|
| 普段から自分で更新しているサイト | できる | 不要 | 管理画面のダッシュボードやフッターからバージョンを見る |
| ログインはできるが、環境もまとめて知りたい | できる | 不要 | サイトヘルスの情報画面でWordPressやPHPなどをまとめて確認 |
| ログインできない・他社サイトの調査をしたい | できない | 不要 | ページソースやRSSフィード、readmeから推測する |
| サーバーに詳しい・エンジニア寄り | どちらでも | できる | version.php や WP-CLI でバージョンを直接確認する |
ざっくりまとめると、多くの人は「管理画面からの確認」だけで事足ります。いくつもサイトを持っていたり、トラブル調査やセキュリティ診断をする立場の人は、「外部から」「サーバー側から」の方法も知っておくと安心です。
そもそも「WordPressのバージョン」とは何か
ここで一度、「バージョンってそもそも何?」を整理しておきます。
WordPressのバージョンは、たとえば「6.8.3」のような数字で表されます。ざっくりいうと、左から順にこんな意味があります。
- 一番左の数字:大きな変化がある「メジャーバージョン」
- 真ん中の数字:機能追加や改善がまとまった「中くらいの更新」
- 一番右の数字:不具合修正などの「細かな更新」
メジャーバージョンが古くなるほど、使っているテーマやプラグインとの相性が悪くなりやすくなります。「え、これ動かないの?」というトラブルの裏側には、バージョンのギャップが潜んでいることが多いです。
WordPressバージョン確認が大事な3つの理由
どうしてここまでバージョンの話をするのか、その理由を3つに絞っておきます。
- セキュリティのため
古いバージョンには、すでに知られている弱点(脆弱性)が残っていることがあります。攻撃者は「古いまま放置されているサイト」を狙うことが多いので、バージョンを把握しておくのは防御の第一歩です。
- 不具合や表示崩れを防ぐため
テーマやプラグインには「対応しているWordPressとPHPの範囲」があります。その範囲から外れていると、エラーが出たり表示が崩れたりしやすくなります。
- これからの運用を考えるため
新しい編集画面や便利な機能、多くのプラグインのサポートなどは、ある程度新しいバージョンが前提になっています。今どこにいるのかを知っておかないと、「気づいたら取り残されていた」ということになりかねません。
このあと、管理画面・外部から・サーバー側という順番で、具体的なバージョン確認のやり方を見ていきます。
WordPress管理画面からバージョン確認する基本4パターン

まずは、一番よく使う「ログインできるときの確認方法」からです。ここが分かれば、日常の運用で困ることはほとんどなくなります。
ダッシュボードの概要でWordPressバージョン確認
WordPressにログインすると最初に表示されるのがダッシュボードです。通常、この画面には「概要」や「サイト概要」といったボックスがあり、サイトの基本情報と一緒にバージョンが書かれています。
よく使う確認場所を分かりやすく整理すると、こんな感じです。
| 確認場所 | 開き方 | 特徴 | 難易度 |
|---|---|---|---|
| ダッシュボードの概要 | ログイン直後の画面に表示 | 一目でバージョンが分かる | とてもやさしい |
| 画面右下のフッター | 管理画面の一番下までスクロール | どの画面からでも同じ位置に表示 | やさしい |
| WordPressについて | 左上のWマークから開く | バージョンと新機能の説明をまとめて確認 | ふつう |
| サイトヘルスの情報タブ | ツール → サイトヘルス → 情報 | WordPressやPHPなど環境をまとめて確認 | ふつう |
まずは、ログインしたらダッシュボードの概要をちらっと見るクセをつけると、自然と「いま自分のサイトはこのくらいのバージョンなんだな」と感覚がつかめてきます。
画面右下のフッターでバージョンを一瞬で見る
管理画面のどのページでも、一番下までスクロールすると、右下に小さく「WordPress ○○」という文字が出ているはずです。この数字が、いま使っているバージョンです。
わざわざダッシュボードに戻らなくても、投稿画面やプラグイン一覧の画面からそのまま確認できるので、ちょっと気になったタイミングでサッと見られるのが便利なところです。
「WordPressについて」画面で詳しい情報を確認
管理画面左上の「W」のマークをクリックすると、「WordPressについて」という画面が開きます。ここでは、バージョン番号と一緒に、そのバージョンで変わった点や追加された機能がまとめて紹介されています。
たとえば、ブロックエディタがどう変わったのか、パフォーマンスがどう改善されたのかなどが載っているので、「この数字の裏で何が変わっているのか」が何となく見えてきます。自分のサイトを長く運用するなら、たまに眺めておくと理解が深まります。
サイトヘルス情報でWordPress・PHPなどをまとめて確認
WordPress本体だけでなく、PHPやデータベースなどのバージョンも見ておきたいときは、「サイトヘルス」がいちばん便利です。
手順はシンプルです。
- 管理画面の左メニューから「ツール」→「サイトヘルス」を開く
- 上部のタブから「情報」を選ぶ
- 「WordPress」「サーバー」などの項目をクリックする
ここを見れば、WordPressのバージョンだけでなく、PHPバージョンやデータベース、サーバーに関する情報がまとめて分かります。あとで制作会社やサポートに相談するとき、この画面を見ながらメモを取っておくと、話が非常にスムーズです。
ログインできないときのWordPressバージョン確認と外部から調べる方法

次は、「管理画面に入れない」「他社サイトのバージョンを知りたい」といったケースです。ここでは、ブラウザから見える範囲で、WordPressらしいサイトかどうか、どのくらいのバージョンかを推測する方法を紹介します。
ブラウザのページソースからWordPressバージョンを推測する
自分のサイトでも、他人のサイトでも、ブラウザの「ページのソースを表示」を開くと、そのページを作っているHTMLの中身を見ることができます。
ざっくりした流れはこの通りです。
- 調べたいサイトをブラウザで表示する
- 右クリックメニューなどから「ページのソースを表示」を開く
- 検索機能で「generator」や「?ver=」と入力して探す
運が良いと、次のような情報が見つかることがあります。
- metaタグに「content=”WordPress ○○”」と書かれている
- テーマやプラグインのファイルURLに「?ver=○○」と数字がついている
ただし、テーマやプラグイン側のバージョンを示しているだけの場合も多く、WordPress本体の数字とは限りません。また、セキュリティのために generator タグをあえて消しているサイトもあります。
そのため、「ページソースだけで確実にバージョンが分かる」と思い込むのは危険です。あくまで「ヒントとして参考にする」くらいの感覚で使うとよいです。
RSSフィードやreadmeページからWordPressバージョンを調べる
WordPressで作られたサイトには、多くの場合RSSフィードやreadmeのページがあります。これらも、バージョンの手がかりになることがあります。
| URLの例 | 見える情報 | 注意点 |
|---|---|---|
| https://サイトURL/feed/ | generator の部分に「wordpress.org/?v=○○」などが出る場合がある | 設定によっては表示されないことも多い |
| https://サイトURL/?feed=rss2 | 上と同じく generator にヒントがあることがある | テーマやプラグインの影響で形式が変わる場合がある |
| https://サイトURL/readme.html | WordPressの説明と一緒にバージョンが書かれていることがある | セキュリティ意識の高いサイトでは削除されていることが多い |
この方法は、ログインできないサイトや、調査対象のサイトの傾向を見るときに役立ちます。一方で、最近はバージョン情報を隠す設定をしているサイトも増えているので、「出てきたらラッキー」くらいに思っておくとちょうどいいです。
外部からのWordPressバージョン確認で気をつけたいこと
外部からバージョンを調べる行為は、やり方によっては不審なアクセスとして見られることもあります。特に、自動ツールで短時間に大量のリクエストを送るようなやり方は、避けたほうが無難です。
実務で使うときは、次のような点を意識しておくと安心です。
- 自分が管理しているサイトや、正式に依頼を受けたクライアントサイトだけを対象にする
- 通常のブラウザ操作の範囲で確認する
- 負荷をかけたり、禁止されていることをしない
自分のサイトを守る側としては、後ほど紹介するように「外部からバージョンを読み取りにくくする設定」をしておくと、攻撃のきっかけを減らすことができます。
サーバーやWP-CLIからWordPressバージョン確認する方法

wp-includes/version.phpで確実にバージョン確認
WordPressをインストールすると、「wp-includes」というフォルダの中に「version.php」というファイルが必ず作られます。このファイルには、現在のWordPressバージョンが直接書かれています。
手順は次の通りです。
- レンタルサーバーのファイルマネージャー、またはFTPソフトでサーバーに接続する
- WordPressが設置されているフォルダ(public_html や html など)を開く
- その中の「wp-includes」フォルダに入る
- 「version.php」を開き、「wp_version」という項目に書かれた数字を確認する
このやり方の良いところは、テーマやプラグインの影響を受けず、WordPress本体のバージョンだけを正確に知れる点です。ログインできないときでも使えるので、復旧作業の際にも頼りになります。
ただし、ファイルを開くときに誤って書き換えてしまうと不具合の原因になることもあるので、「見るだけにして保存しない」という意識で慎重に触りましょう。
WP-CLIの「wp core version」でWordPressバージョン確認
WP-CLIは、コマンドラインからWordPressを操作できる便利なツールです。普段は少しとっつきにくく感じるかもしれませんが、バージョン確認だけならとてもシンプルです。
大まかな流れはこのようになります。
- サーバーにSSHでログインする
- WordPressをインストールしているディレクトリに移動する
- 「wp core version」というコマンドを実行する
これだけで、現在のWordPressバージョンがコマンドライン上に表示されます。慣れてしまえば、複数サイトのバージョンを次々と確認できるので、エンジニアや制作会社にとってはかなり強力な武器になります。
各WordPressバージョン確認方法のメリット・デメリット比較
ここまで紹介してきた主な確認方法を、一度表で整理しておきます。自分のスキルや環境に合わせて、どこまで取り入れるかを考えるときの参考にしてください。
| 方法 | 主な利用シーン | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 管理画面の概要・フッター | 自分のサイトを日常的に運用 | すぐ確認できて失敗しにくい | ログインできないと使えない |
| サイトヘルス情報 | 環境情報もまとめて把握したいとき | WordPressやPHPなどを一度に確認できる | 画面の構成に少し慣れが必要 |
| ページソース・RSS | ログインできないサイトや他社サイトの調査 | ブラウザだけで確認できる | 設定次第では情報が見えないことも多い |
| version.php | 確実なWordPressバージョンを知りたいとき | テーマやプラグインの影響を受けない | サーバー操作を誤るとトラブルのもとになる |
| WP-CLI | 複数サイトを効率よく運用 | コマンド1つでバージョン確認ができる | SSHやコマンド操作の事前準備が必要 |
最初は管理画面とサイトヘルスだけ押さえておき、余裕が出てきたら version.php や WP-CLI に挑戦する、というステップアップでもまったく問題ありません。
WordPressバージョン確認と一緒に見るべきPHP・テーマ・プラグイン

WordPress本体のバージョンが分かったら、ついでに周辺のバージョンも見ておくと、あとから困りにくくなります。ここでは、特にチェックしておきたいPHP・テーマ・プラグインのポイントをまとめます。
サイトヘルス情報でPHPバージョンをチェック
PHPは、WordPressを動かしているプログラムの土台です。車でいえばエンジンのようなものだとイメージしてください。
PHPバージョンが古いままだと、次のような問題が起きやすくなります。
- WordPress本体が求めている条件を満たせず、更新できない
- 新しいプラグインがインストールできない、または動かない
- 表示速度が遅くなったり、予期せぬエラーが出たりする
PHPのバージョンは、先ほどのサイトヘルスの「サーバー」欄から確認できます。WordPressバージョンとセットでメモしておくと、あとで整理しやすくなります。
テーマやプラグインの対応バージョンを確認
WordPressのバージョン確認ができたら、今度はテーマとプラグインに目を向けます。ここが古すぎたり、メンテナンスされていなかったりすると、バージョンアップのときに不具合が出やすくなります。
- 管理画面の「外観」→「テーマ」から、現在有効なテーマをクリックする
- 説明文の中に、対応しているWordPressやPHPのバージョンが書かれていないかチェックする
- 「プラグイン」一覧から、よく使うプラグインの詳細を開いて対応バージョンを見る
長く更新されていないプラグインや、公式ディレクトリから姿を消しているものは、できれば代わりのプラグインを探したほうが安全です。
環境情報をまとめる簡単なメモの作り方
WordPressのバージョン確認をするとき、ついでに環境情報を一枚のメモにまとめておくと、トラブル時にとても役立ちます。私もクライアントのサイトを預かるときは、最初にこのメモを作ります。
| 項目 | 記入例 | メモ |
|---|---|---|
| サイトURL | https://example.com | メインサイトのURL |
| WordPressのバージョン | ○○ | サイトヘルスまたはフッターで確認 |
| PHPバージョン | ○○ | サイトヘルスのサーバー情報から確認 |
| データベース | MySQL ○○ など | サイトヘルスで確認 |
| テーマ名・バージョン | 使用中のテーマ名 ○○ | 外観 → テーマで確認 |
| 主なプラグイン | Contact Form 7 など | 重要なものだけでも記録 |
| 大きな更新をした日 | ○○ | 自分の記録用。次の更新の目安にもなる |
スプレッドシートやノートアプリでも良いので、一度こうした一覧を作っておくと、サーバー移転やリニューアルのときに「何から確認すればいいのか」で迷わずに済みます。
WordPressバージョン確認のあとに行う安全な更新手順

ここまで来たら、「数字を知って満足」で終わらせるのはもったいないです。せっかくWordPressのバージョンが分かったなら、無理のない範囲で安全な更新もセットで考えておきましょう。
バックアップと事前チェックリスト
まずは、更新前に「ここだけは済ませておきたい」というポイントを一覧にしておきます。実際の現場でも、下のようなチェックリストを作ってから作業することが多いです。
| チェック項目 | 内容 | 完了メモ |
|---|---|---|
| ファイルのバックアップ | サーバーのバックアップ機能やプラグインで取得 | □ / ■ |
| データベースのバックアップ | バックアッププラグインやサーバー機能で取得 | □ / ■ |
| 使用中テーマの確認 | 古いテーマ・子テーマの状態を確認 | □ / ■ |
| 主要プラグインの確認 | よく使うプラグインの対応バージョンをチェック | □ / ■ |
| ステージング環境の有無 | テスト用サイトがあれば、先にそちらで試す | □ / ■ |
全部きっちりやるのが難しい場合もあると思いますが、少なくとも「バックアップを取っておく」だけでも、リスクはかなり下がります。
管理画面からWordPress本体を更新する流れ
WordPressのバージョンを確認してみて「かなり古いな」と感じたら、慎重に更新を検討していきます。一般的な流れは次のようになります。
- バックアップを取る
- 管理画面の「ダッシュボード」→「更新」を開く
- まずはテーマとプラグインを更新できる範囲で更新する
- その後でWordPress本体の更新ボタンを押す
- 更新が終わるまで画面を閉じたり、ブラウザを止めたりしない
メジャーアップデートの場合は、いきなり本番で実行するのではなく、ステージング環境(テスト用サイト)で一度試しておくと安心です。特に、自作テーマや独自カスタマイズが多いサイトほど、慎重に進める価値があります。
更新後に確認したいポイントとトラブル対処のヒント
更新が完了したら、「ちゃんと動いているか」をざっくりチェックします。最低限、次のあたりを確認するのがおすすめです。
- トップページが問題なく表示されるか
- お問い合わせフォームや重要なコンバージョン導線が動くか
- 管理画面の投稿画面が普通に使えるか
- ログイン・ログアウトが正常にできるか
もし、画面が真っ白になったり、「メンテナンス中です」という表示のまま戻らなくなったりした場合は、あわててボタンを連打するのではなく、バックアップから戻すか、サーバーや制作会社のサポートに状況を伝えましょう。
このとき、あらかじめWordPressのバージョンやPHPのバージョン、使っているテーマやプラグインが分かっていると、原因の切り分けが非常にやりやすくなります。
WordPressバージョン確認とセキュリティの関係

最後に、WordPressのバージョンとセキュリティの関係を整理します。「バージョンが外に漏れていると狙われやすい」といった話を耳にしたことがある人もいるかもしれません。
バージョン情報が丸見えだと何が問題か
攻撃者は、たとえば「特定の古いバージョンだけに効く攻撃」を自動で試すことがあります。そのとき、サイトの外側からバージョンが丸見えになっていると、「このサイトは攻撃対象になりそうだ」と判断されやすくなります。
とはいえ、バージョンを隠していても、根本的な対策ができていなければ、別の方法で攻撃される可能性は残ります。大事なのは、WordPressのバージョン確認をきちんと行い、できる範囲で更新しておくことです。
WordPressバージョンを外部から見えにくくする設定例
それでも、余計な情報を外に出さない工夫はやっておいて損はありません。代表的な対策としては、次のようなものがあります。
- テーマやプラグインで meta generator タグを非表示にする
- セキュリティ系プラグインの「バージョン情報を隠す」機能を有効にする
- readme.html をアップロードしない、または削除しておく
こうしておくと、ページソースやRSSフィード、readmeページなどから、WordPressのバージョンを読み取られにくくなります。
「隠すこと」と「きちんと更新すること」のバランス
最後に、バージョンを隠すことと、WordPressを最新に近い状態に保つことのバランスについて整理しておきます。
| 方針 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| バージョンを見えにくくし、こまめに更新する | 狙われにくく、脆弱性も減らせる | 設定や運用に少し手間がかかる |
| バージョンを隠すだけで更新しない | 一見安全そうに見える | 中身は古いままなので、攻撃を受ければ危険な状態 |
| 隠さず更新だけ行う | 運用ルールはシンプルで分かりやすい | バージョンを読み取られやすくなる |
私のおすすめは、「無理のない範囲で更新を続けながら、余計な情報は外に出しすぎない」というバランスです。難しく考えすぎず、「見せなくていい情報は隠す」「古すぎる状態で放置しない」の2つを意識しておけば、かなりリスクを減らせます。
よくある質問|WordPressのバージョン確認Q&A

WordPressのバージョン確認についてよく聞かれる疑問を、Q&A形式でまとめます。
Q1. WordPressバージョン確認はどれくらいの頻度でするべきですか?
A. 毎日のように確認する必要はありませんが、「何かを変える前」に一度見る習慣をつけておくと安心です。例えば、プラグインを新しく入れるときや、大きな更新のお知らせを見かけたときなどです。
そのタイミングでフッターやサイトヘルスを開き、「自分のサイトはいまこのくらいのバージョンなんだな」とざっくり把握しておくと、いざというときに判断しやすくなります。
Q2. 複数サイトのWordPressバージョン確認をラクにしたいのですが、良い方法はありますか?
A. サイトの数が多い場合、ひとつひとつログインしてバージョンを確認するのは大変ですよね。その場合は次のような方法があります。
- バージョン情報を一覧表示できる管理系プラグインを導入する
- 月に一度など、確認する日を決めてまとめてチェックする
- WP-CLIを使える環境なら、コマンドで一気に確認する
特にWP-CLIが使える場合、「wp core version」というコマンドでWordPressのバージョンをさっと確認できるので、作業時間がかなり短くなります。
Q3. バージョンを確認したらかなり古かったのですが、そのまま使い続けるのは危険ですか?
A. 正直にいうと、かなり古いバージョンのまま使い続けるのはおすすめできません。公開されている脆弱性を突かれやすくなりますし、新しいプラグインやテーマとの相性も悪くなりがちです。
まずは、WordPress本体だけでなく、PHPやテーマ、主要なプラグインのバージョンもまとめて一覧にしてみましょう。そのうえで、バックアップをきちんと取ってから、段階的に更新していく計画を立てれば、リスクを抑えながら環境を新しくしていけます。
まとめ|WordPressバージョン確認から一歩進んだ運用へ
この記事のポイントを簡単に振り返っておきます。
- WordPressのバージョンは「管理画面・外部から・サーバー側」の3ルートを押さえておけば、ほとんどの場面で困らない
- 管理画面では、ダッシュボードの概要やフッター、サイトヘルスを使うと素早く確認できる
- ログインできないサイトや他社サイトでは、ページソースやRSS、readmeがヒントになる
- version.php や WP-CLI を使うと、より確実にバージョンを把握でき、複数サイト運用にも役立つ
- バージョンを確認したあとは、バックアップと更新、セキュリティ対策まで含めて考えると、サイトが安定しやすい
今日からできる最初の一歩として、まずは自分のサイトにログインして、フッターとサイトヘルスからWordPressのバージョンを確認してみてください。その際に、PHPや主要プラグインの情報も一緒にメモしておくと、今後の更新計画が立てやすくなります。
そこまでできたら、あとはバックアップの取り方を確認しつつ、自分のペースで更新とセキュリティ対策を進めていきましょう。WordPressのバージョン確認が、サイトを守る第一歩になります。


