サーチコンソールに「リダイレクトエラー」や「ページにリダイレクトがあります」と出てきて、正直どうしたらいいのか分からず、モヤモヤしていませんか。
この記事では、サーチコンソールのリダイレクトエラーの意味から、原因の調べ方、具体的な修正方法までを、なるべく専門用語をかみくだきながらお伝えします。
サーチコンソールのリダイレクトエラーとは?全体像をサクッと整理

最初に、「そもそもサーチコンソールが何をもってリダイレクトエラーと言っているのか」を整理します。ここを押さえておくと、あとで個別の原因を見ていくときに迷いにくくなります。
サーチコンソールが出す「リダイレクト エラー」の意味
サーチコンソールのインデックスレポートでは、リダイレクトに関する状態がいくつかの種類に分かれています。よく出てくる表示を、イメージしやすいように表にしました。
| 表示される状態 | ざっくりした意味 | イメージ |
|---|---|---|
| リダイレクト エラー | リダイレクトの設定がおかしくて、ページを正常にたどれない | エラー扱い、基本的にはインデックスされない |
| ページにリダイレクトがあります | 別のURLへ飛ばしているだけで、必ずしも問題とは限らない | 意図どおりなら「注意書き」程度の扱い |
| リダイレクトされたページ | 旧URL側のページ。検索結果には新URLが出る | 正常な301リダイレクトのことが多い |
ポイントは、「リダイレクト エラー」が付いているURLは、多くの場合インデックスできない状態になっているという点です。一方で、「ページにリダイレクトがあります」「リダイレクトされたページ」などは、きちんと設計された301リダイレクトであれば、検索エンジンから見ても問題ないパターンが多いです。
サーチコンソールのリダイレクトエラーを見つけたときは、まず「本当にエラー扱いなのか」「意図したリダイレクトとして問題ないのか」を分けて考えると、必要以上に焦らずに済みます。
「ページにリダイレクトがあります」との違い
よく混乱が起きるのが、「リダイレクト エラー」と「ページにリダイレクトがあります」の違いです。ざっくりまとめると、次のようなイメージです。
- リダイレクト エラー
リダイレクトの途中で問題が起きている状態です。たとえば、チェーンが長すぎる、ループしてしまっている、URLが不正な形になっているなどです。この場合、そのURLはインデックス対象にならないことが多いです。 - ページにリダイレクトがあります
旧URLから新URLへ単純に飛ばしているだけの状態です。意図した301リダイレクトで1回だけきれいに飛んでいれば、特に大きな問題ではありません。 - リダイレクトされたページ
すでに新URL側がメインとして扱われていて、旧URLは検索に出なくてOKという状態です。
ざっくり言うと、「リダイレクト エラー」は救急車レベル、「ページにリダイレクトがあります」は健康診断のコメントくらいの違いです。もちろん、どのページで起きているかによって優先度は変わりますが、すべてを同じテンションで慌てる必要はありません。
サーチコンソールのリダイレクトエラーがSEOに与える影響

次に、リダイレクトエラーがSEOやユーザー体験にどう響くのかを見ていきます。ここを理解しておくと、「どこから直すか」の優先順位がつけやすくなります。
インデックスへの影響をおさえよう
リダイレクトエラーは、インデックス(Googleのデータベースにページが登録されること)に直接関わることが多いです。状態ごとのざっくりした影響を表にまとめます。
| 状態 | インデックスされる? | 検索結果に出る可能性 |
|---|---|---|
| リダイレクト エラー | インデックス対象にならないことが多い | そのURLは基本的に出ない |
| ページにリダイレクトがあります | リダイレクト先のURLが対象 | 新URLが普通に出る |
| リダイレクトされたページ | 旧URLはインデックスされにくい | 新URLが優先される |
もしサーチコンソールのリダイレクトエラーが、商品ページやLPのような「売上に直結するページ」で起きていると、そのページが検索経由で見てもらえない状態になってしまう可能性があります。一方で、古いキャンペーンページなど、「検索から来なくても困らないページ」であれば、優先度はそこまで高くなくても大丈夫です。
ユーザー体験やコンバージョンへの影響
リダイレクトチェーンやリダイレクトループは、ユーザーの体験にも影響します。
- リダイレクトが何度も続くと、ページ表示までの時間が伸びる
- ループしてしまうと、ページがいつまでも開かず、離脱される
- スマホ回線の場合は特に、体感の遅さが顕著になる
検索順位の仕組みは複雑ですが、「ユーザーがストレスなく使えるサイト」が評価されやすいのは間違いありません。サーチコンソールのリダイレクトエラーを見つけたら、インデックスだけでなく、「ユーザーがちゃんとページを見られているか」という視点でもチェックしてあげるのがおすすめです。
原因別に見るリダイレクトエラーのパターン

ここからは、サーチコンソールのリダイレクトエラーが出やすい代表的なパターンを、原因ごとに分けて整理していきます。自分のサイトがどれに近そうか、ざっくり当てはめながら読んでみてください。
パターン1:リダイレクトチェーンが長すぎる
一番よくあるのが「リダイレクトチェーンが長すぎる」ケースです。たとえば、こんな流れになってしまっている状態です。
旧URLA → 旧URLB → 旧URLC → 新URLD
本来であれば、「旧URLA → 新URLD」と1回で済ませたいところが、サイトリニューアルやURL変更を重ねるうちに、3回も4回もリダイレクトが連続してしまっているパターンです。
よくある背景としては、次のようなものがあります。
- サイトを何度かリニューアルして、そのたびにリダイレクトを追加してきた
- 昔書いた.htaccessの設定や、リダイレクト用プラグインの古い設定を残したままにしている
- wwwあり/なし、http/httpsの統一が途中で変わり、そのまま継ぎ足しになっている
検索エンジンからすると、「何回も飛ばされて最終的なページが分かりづらい」状態です。ユーザーから見ても、表示が遅くなりやすいので、できれば早めに整理してあげたいパターンです。
パターン2:リダイレクトループが発生している
次に多いのが、「リダイレクトループ」です。
A → B → A → B → …
のように、同じURL同士を行ったり来たりしてしまう状態ですね。
この裏側には、たとえば次のような原因があります。
- サーバー側のリダイレクト設定と、WordPressなどCMS側のリダイレクト設定がぶつかっている
- プラグインが自動で追加したリダイレクトと、手動で書いたルールが競合している
- 条件分岐の書き方を間違えて、あらゆるアクセスがリダイレクト対象になっている
私も一度、テスト環境から本番環境に移したときの設定ミスで、トップページがループしてしまったことがあります。ブラウザで開いても「このページは表示できません」と出て冷や汗をかきましたが、ひとつひとつルールをオフにして挙動を確認していったら、原因のルールを特定できました。
パターン3:URLが長すぎる・おかしなURLになっている
リダイレクトを重ねていくうちに、URL自体がおかしな形になってしまうケースもあります。
- クエリパラメータ(?以降の部分)がどんどん増えていく
- 同じパラメータが2回、3回と重複してついている
- 意味のない文字列が延々とつながっている
検索結果ページや絞り込みページなどをリダイレクトしていると、こういう状態になりがちです。この場合、リダイレクトエラー以外にも、「URLが長すぎる」「無効なURL」といった扱いになることもあります。
パターン4:存在しないURLに飛ばしている・タイプミス
意外と多いのが、「リダイレクト先のURLそのものが間違っている」パターンです。
- 新URLを手入力で書いたときに、英数字やスラッシュを打ち間違えた
- すでに削除したページのURLに飛ばしてしまっている
- ディレクトリ構成を変えたのに、古いディレクトリに向けてリダイレクトしている
この場合、ユーザーは404ページに飛ばされることになります。404は、ユーザーにとっては「目的のページが見つからない」状態なので、できれば避けたいですよね。サーチコンソールでも問題として拾われやすい部分です。
パターン5:CMSやプラグインの自動リダイレクトが暴走している
WordPressや一部のCMSには、便利な自動リダイレクト機能があります。たとえば、スラッグを変更したときに旧URLから新URLへ自動で飛ばす機能や、日本語タイトルを自動でローマ字スラッグに変える機能などです。
とても便利なのですが、設定や組み合わせによっては次のようなトラブルの原因にもなります。
- 二重にリダイレクトがかかってチェーンになってしまう
- 意図しないURLに飛んでしまう
- 他のリダイレクトルールと組み合わさり、ループが発生する
ここまでの原因をざっくり整理すると、次のようなイメージです。
| 原因パターン | 典型的な症状 | 対処の方向性 |
|---|---|---|
| チェーンが長すぎる | 3回以上リダイレクトが続く | 旧URLから新URLへの1本の301にまとめる |
| ループが発生 | ページが表示されずエラーになる | 競合するルールやプラグインを特定して解除 |
| URLが長すぎる・不正 | 意味不明な長いURLになる | パラメータを整理し、不要なページはnoindexも検討 |
| 存在しないURLにリダイレクト | 404ページに飛ばされる | 正しい新URLに書き換える |
| CMS/プラグインの自動リダイレクト | 二重リダイレクトや意図しないURL遷移 | 設定の見直し・不要な自動リダイレクトを削除 |
サーチコンソールでリダイレクトエラーを確認する手順

原因のイメージがついたところで、実際にサーチコンソール上でリダイレクトエラーを確認していく流れを説明します。ここは作業のベースになる部分です。
インデックスレポートから問題のURLを特定する
まず、「どのURLでリダイレクトの問題が起きているか」を把握します。おおまかな流れは次のとおりです。
- サーチコンソールのメニューで「インデックス」→「ページ」を開く
- 「エラー」や「有効(問題あり)」の項目の中から、「リダイレクト エラー」や「ページにリダイレクトがあります」を探す
- 該当の項目をクリックして、影響を受けているURLの一覧を表示する
この一覧が、これから対応していく候補リストです。件数が多いときは、いきなり全部を直そうとせず、まずは次のような観点で優先度をつけると進めやすくなります。
- 商品ページやLP、問い合わせページなど、売上や問い合わせに近いページ
- カテゴリーページなど、サイト構造上のハブになっているページ
- アクセス数が多い人気記事
簡単でよいので、「URL/サーチコンソールの状態/重要度」といったメモを作っておくと、作業中に迷いにくくなります。
URL検査ツールで1件ずつ挙動をチェックする
次に、サーチコンソールの「URL検査」機能を使って、エラーの出ているURLが実際にどう動いているかを確認します。
- サーチコンソール上部の検索窓にURLを貼り付けて「URL検査」を実行する
- 「インデックス登録の可否」や「リダイレクトされています」といった表示を確認する
- 「公開URLをテスト」を押して、現在の挙動もチェックする
ここで確認したいのは、次のようなポイントです。
- どのURLにリダイレクトされているか
- ステータスコードが301なのか、302なのか、それ以外なのか
- Googleが最終的に到達できているURLはどこなのか
サーチコンソールのリダイレクトエラーを1件ずつ潰していくときは、「URL一覧 → URL検査 → 挙動の確認 → 原因の仮説づくり」というサイクルをくり返していくイメージです。
ツールを使ってリダイレクトの動きをチェックする方法

サーチコンソールだけでは、リダイレクトの回数やルートが細かく見えないことがあります。そんなときに役立つのが、ブラウザ拡張や外部ツールです。
無料のリダイレクトチェックツールを使う
代表的なツールをいくつか挙げます。どれも無料で使えるものです。
| ツール名 | 種類 | 主な機能 |
|---|---|---|
| Redirect Path | Chrome拡張機能 | アクセスしたURLのステータスコードやリダイレクトの流れを表示 |
| Ayima Redirect Path | Chrome拡張機能 | 複数回のリダイレクトを一覧で確認 |
| httpstatus.io など | Webツール | 指定したURLのリダイレクト履歴をまとめてチェック |
| curl | コマンドライン | サーバーからのレスポンスを詳細に取得 |
特に、「Redirect Path」は、実際にブラウザでページを開きながら、今のページが200なのか、どこからどこへ飛んできたのかを目で見て確認できるので、非エンジニアの方にも使いやすいです。
サーチコンソールのリダイレクトエラーが出ているURLをブラウザで開き、Redirect Pathで確認すると、「3回もリダイレクトされていた」「最終的には想定と違うURLに飛んでいた」といった情報が分かります。ここまで分かると、原因の仮説がかなり立てやすくなります。
ブラウザの開発者ツールやサーバーログも活用する
もう少し踏み込んだチェックが必要なときは、ブラウザの開発者ツールやサーバーログを確認する方法もあります。
- ブラウザの開発者ツール(Networkタブ)
ページ読み込み時のリクエストとレスポンスが一覧で表示されます。どのURLに何回リクエストが飛んでいるのか、ステータスコードはどうなっているのかが確認できます。 - サーバーログ
サーバーに詳しい人やエンジニア用の方法ですが、特定のURLに対してどんなアクセスが来て、どのようなレスポンスを返しているかが追えます。
自分でサーバーログまで見るのが難しい場合でも、「サーチコンソールでリダイレクトエラーが出ていて、Redirect Pathではこういう挙動になっていました」とスクリーンショットを添えてエンジニアに相談すると、話がスムーズになります。
原因別:サーチコンソールのリダイレクトエラー解決ガイド

ここからは、原因ごとに具体的な直し方の考え方をまとめていきます。すべてを一度にやろうとせず、「自分のサイトが当てはまりそうなところ」から読み進めてみてください。
チェーンが長すぎる場合:リダイレクトを1本にまとめる
リダイレクトチェーンが原因の場合は、「できるだけシンプルな1本の線にする」ことが基本です。
たとえば、
旧URLA → 旧URLB → 新URLC
となっているなら、
旧URLA → 新URLC
旧URLB → 新URLC
という形で、それぞれ新URLCに直接リダイレクトするようにします。
実際の作業としては、次のようなものがあります。
- .htaccessに書かれている古いリダイレクトルールを見直す
- WordPressのリダイレクト系プラグイン(Redirectionなど)の設定を整理する
- 同じURLに対して、サーバー設定とプラグインで二重にリダイレクトをかけていないか確認する
着手前に、旧URLと新URLの対応表をスプレッドシートなどで作っておくと、「どのURLをどこに飛ばしたいのか」が一目で分かるのでおすすめです。これがリダイレクト設計の地図になります。
ループしている場合:競合するルールやプラグインを止める
リダイレクトループの場合は、「どの設定同士がぶつかっているのか」を突き止めるのが第一歩です。具体的には、次のような手順で絞り込んでいきます。
- リダイレクト系のプラグインを一時的に停止して挙動を見る
- .htaccessのリダイレクト部分を一旦コメントアウトしてテストする
- サーバーパネル側で設定しているリダイレクトを一つずつOFFにしてみる
私の場合は、
- サーバー側でhttp→httpsへのリダイレクト
- WordPress側でwwwあり/なしの統一
- スラッグ変更時の自動リダイレクトプラグイン
の3つが同時に動いてしまい、トップページがきれいにループしていました。このときは、「http→https」と「www統一」をサーバー側にまとめて任せ、WordPress側では同じことをしないように設定し直すことで解決しました。
URLが長すぎる、不正なURLになっている場合:パラメータを整理する
URLが極端に長くなっている場合や、意味のない文字列だらけになっている場合は、「そもそもそのページをリダイレクトする必要があるか?」から見直すのがコツです。
- 検索結果ページや絞り込みページなど、「見せたくないページ」にリダイレクトしていないか
- トラッキング用のパラメータ(utm_sourceなど)まで含めてリダイレクト先URLとして書いていないか
- 自動生成されるURLを無理にリダイレクトしようとしていないか
このあたりを整理したうえで、
- 本当に見せたいURLだけにリダイレクトする
- 不要なパラメータは削る
- 検索用ページなどは、リダイレクトではなくnoindexを検討する
といった方針でシンプルにしていくと、URLまわりのトラブルはかなり減ります。
WordPressやプラグインが原因のときの考え方
WordPressサイトでサーチコンソールのリダイレクトエラーが出ている場合、テーマやプラグインの設定が関わっていることもよくあります。代表的な例を表にまとめました。
| 症状 | よくある原因 | 対処の例 |
|---|---|---|
| スラッグ変更後に意図しないURLへ飛ぶ | 自動リダイレクト系プラグインの設定 | プラグインの設定を確認し、不要なルールを削除 |
| 日本語タイトル記事のURLが崩れる | 日本語スラッグを変換するプラグイン | 変換ルールの見直し、重要ページはスラッグを手動管理 |
| トップページがループする | テーマのリダイレクト機能とサーバー設定の二重化 | どちらか片方にまとめ、もう一方はOFFにする |
| カテゴリーページだけリダイレクトエラー | カテゴリーページ構造変更時の設定漏れ | カテゴリー別のリダイレクトルールを作り直す |
まずは、「リダイレクト機能を持っていそうなプラグインはどれか」を洗い出すところから始めるとよいです。リダイレクト専用プラグインだけでなく、キャッシュ系プラグインやSEO系プラグインにおまけ機能としてついているケースもあります。
意図しない302リダイレクトは301に変更する
リダイレクトエラーとは別に、SEO的に気をつけたいのが「本当はURLを恒久的に変えたのに、302(一時的なリダイレクト)のままになっている」パターンです。
- URLを完全に変更したのに、302を使い続けている
- キャンペーンページ終了後も、なんとなく302のまま放置している
検索エンジンからすると、「また元に戻るのかな?」と判断されやすく、評価やインデックスが安定しにくくなる場合があります。
旧URLに戻す予定がなく、新URLを正式なページとして使うのであれば、301リダイレクトに切り替えておいたほうが、検索エンジンにもユーザーにも親切です。
放置していいリダイレクト表示/すぐ直すべきエラーの見極め

ここまで読むと、「全部きれいに直さないといけないの?」と不安になるかもしれません。実際には、「慌てて対応しなくてもよい表示」と「できるだけ早く直したいエラー」があります。この違いを把握しておくと、リソース配分がかなり楽になります。
放置しても問題ないことが多いケース
次のようなケースは、すぐに売上や重要動線に影響がなければ、後回しにしても問題ないことが多いです。
- 「ページにリダイレクトがあります」とだけ表示されていて、リダイレクト先の新URLが正しくインデックスされている
- 古いキャンペーンページやテスト用URLが、新しいページにリダイレクトされている
- すでにnoindexにしているページが、別のURLにリダイレクトされている
ざっくりと優先度を整理すると、次のようになります。
| サーチコンソールの表示 | 状態の例 | 優先度 |
|---|---|---|
| ページにリダイレクトがあります | 旧URLから新URLへ1回の301 | 低め |
| リダイレクトされたページ | 旧URL側のページ | 低め |
| リダイレクト エラー(重要度の低いページ) | 古いキャンペーンやテスト用ページなど | 中〜低 |
もちろん、最終的には全体をきれいに整えておくのが理想ですが、現実的には「重要なページのエラーを優先して直す」くらいの感覚で問題ありません。
今すぐ対応したほうがいい危険なケース
逆に、次のようなケースはできるだけ早く対応したいパターンです。
- 商品ページ、サービス紹介ページ、資料請求ページなどが「リダイレクト エラー」になっている
- トップページや主要カテゴリーページがリダイレクトエラーを起こしている
- リダイレクトループが発生していて、ユーザーがページを見られない状態になっている
- リダイレクト先が404ページになっている
これらは、
- 売上や問い合わせに直結するページが検索に出ない、あるいは閲覧できない
- 広告やSNSから来たユーザーが、目的のページを見られない
といった状況につながるので、優先度を上げて対処してあげてください。
サイト規模・担当者別のおすすめ対応フロー

最後に、「自分の立場だとどんな順番で取り組むのが現実的か?」という視点で、対応フローを整理します。サーチコンソールのリダイレクトエラーを前に動けなくなってしまう人は、この章をそのままマネしてもらえれば大丈夫です。
個人ブロガー・小規模サイト運営者の場合
私自身も最初はこのタイプでした。エンジニアが身近にいないので、自分でWordPressやサーバーを触るしかない、という状況ですね。この場合のおすすめフローは次のとおりです。
- サーチコンソールの「リダイレクト エラー」一覧をエクスポートする
- その中から、次のようなページだけをまずピックアップする
- よく読まれている記事
- アフィリエイトや申込導線がある記事
- プロフィール、お問い合わせなどの重要ページ
- ピックアップしたURLを、Redirect Pathやhttpstatus.ioで1件ずつチェックする
- チェーンやループがあれば、プラグインや.htaccessの設定を見直す
- どうしても原因が分からないものはいったんメモして後回しにする
「すべてのURLを一気に完璧に直す」のはなかなか難しいので、「まずは今月の売上に影響しそうなページだけきれいにする」と割り切ったほうが、心理的にもかなり楽です。
企業サイト・Web担当者の場合
社内にエンジニアや外部の制作会社がいる場合は、自分で全部対応する必要はありません。大事なのは、「状況を整理して、相談しやすい形にまとめる」ことです。
たとえば、次のようなシートを作って共有すると、技術側のメンバーにとって非常に分かりやすくなります。
| URL | サーチコンソールの状態 | 重要度 | 想定される原因メモ | 依頼したい内容のイメージ |
|---|---|---|---|---|
| https://example.com/product-a | リダイレクト エラー | 高 | チェーンが3回あり、プラグインか.htaccessが原因かも | チェーンを1本のリダイレクトに整理してほしい |
| https://example.com/category/x | リダイレクト エラー | 中 | ループしているように見える | どのルール同士が競合しているか特定してほしい |
| https://example.com/old-cp | リダイレクト エラー | 低 | 古いキャンペーンページ | 削除かnoindexで問題ないか相談したい |
ここまで整理して渡せると、エンジニア側も「どこから手を付ければいいか」がすぐに分かります。逆に、「サーチコンソールにリダイレクトエラーって出ているので、何とかしてください」とだけ伝えると、どうしても後回しになりがちです。
よくある質問(FAQ)

サーチコンソールのリダイレクトエラーまわりでよく聞かれる質問に、Q&A形式で答えておきます。
Q1. サーチコンソールのリダイレクトエラーを放置するとどうなりますか?
A. リダイレクトエラーが付いているURLは、基本的にインデックスされないことが多く、そのURL自体は検索結果に出ないと考えたほうが安全です。ただし、「ページにリダイレクトがあります」といった表示で、リダイレクト先のURLが問題なくインデックスされている場合は、実質的な影響は小さいこともあります。
大事なのは、エラーが付いているURLが「どれくらい重要なページなのか」と、「リダイレクト先のURLが正常にインデックスされているか」の2点です。重要なページで、なおかつ新URLもインデックスされていないようであれば、早めに調査して原因を特定してあげましょう。
Q2. 「ページにリダイレクトがあります」と出ているだけなら無視してもいいですか?
A. 意図した301リダイレクトで1回だけ新URLに飛んでいるのであれば、「ページにリダイレクトがあります」という表示があっても、すぐに大きな問題になるケースは少ないです。新URLがちゃんとインデックスされているかどうかを確認したうえで、優先度を判断してみてください。
ただし、実際にはチェーンやループの入り口になっている場合もあるので、Redirect Pathなどで「リダイレクトが何回起きているか」「最終的にどのURLにたどり着いているか」だけでもチェックしておくと安心です。
Q3. リダイレクトエラーが多いと、サイト全体の評価も下がりますか?
A. サイト内にリダイレクトエラーが大量にあると、クローラーが無駄なリソースを使ってしまったり、ユーザーがページを見られず離脱してしまったりするので、長い目で見るとマイナスに働く可能性はあります。
とはいえ、サイト全体のURL数に比べてごく一部だけだったり、重要度が低いページに集中していたりする場合は、影響は限定的です。現実的には、「重要なページのサーチコンソールのリダイレクトエラーを優先して解消し、残りは余裕のあるときに少しずつ整える」というスタンスで問題ないことが多いと感じています。
まとめ:サーチコンソールのリダイレクトエラーに振り回されないために
ここまでの内容をコンパクトに振り返ります。
- サーチコンソールの「リダイレクト エラー」は、チェーンやループ、不正なURLなどでページを正常にたどれない状態を指す
- 「ページにリダイレクトがあります」は、意図した301リダイレクトであれば大きな問題ではないことも多い
- リダイレクトチェーンは旧URL→新URLへの1本に整理し、ループは競合しているルールやプラグインを止めることで解消できる
- Redirect Pathなどのツールを使うと、サーチコンソールのリダイレクトエラーの原因特定がぐっと楽になる
- すべてを一気に完璧にしようとせず、「重要なページのエラーから順に直す」のが現実的でおすすめ
そして、今日からできる一番シンプルな一歩は、次の行動です。
- サーチコンソールで「リダイレクト エラー」と表示されているURLを開く
- その中から、商品ページ・サービス紹介ページ・お問い合わせページなど「自分のサイトで特に大事なページ」を3つだけ選ぶ
- 選んだ3つのURLをRedirect Pathでチェックし、何回リダイレクトされているか、最終的にどのURLにたどり着くかをメモする
まずはここまでできれば、「何が起きているのか」がかなりクリアになります。そのうえで、今回の記事を横に置きながら、一緒に少しずつリダイレクトまわりを整えていきましょう。



