WordPressの投稿画面にある「タグ」、気になっているのに何となくそのままにしていませんか。私もブログを書き始めたころは「付けた方がいいのか」「SEOに関係するのか」が分からず、いつも後回しにしていました。
一言でいうと「WordPressのタグは、数とルールさえ整えておけば、読者にもSEOにも役立つ便利なしくみ」です。ここから順番に、ムダに増やさず使いこなす方法を見ていきましょう。
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WordPressタグとは？メリットと全体像
まずは「そもそもWordPressタグって何なのか」を整理します。ここが曖昧だと、タグを足すたびに迷ってしまうので、最初にイメージをそろえておきましょう。
WordPressタグの基本とカテゴリーとの違い
WordPressタグは、一言でいうと「記事同士を横につなぐためのキーワード」です。カテゴリーが「本棚の棚」、タグが「本に貼る付箋」のような役割、とイメージしてもらうと分かりやすいと思います。
カテゴリーとタグの違いを、ざっくり表にしてみます。
| 項目 | カテゴリー | タグ |
|---|---|---|
| 役割 | 記事の大きなジャンル分け | 記事の特徴や話題を補足するラベル |
| 数のイメージ | 全体で少なめに絞る | 記事ごとに複数OKだが増やしすぎ注意 |
| 構造 | 親子階層が作れる | 階層のないフラット構造 |
| URL | /category/◯◯ | /tag/◯◯ |
| 読者の動き | ざっくりジャンルを選ぶときに見る | 近いテーマの記事を横断的に読みたいときに使う |
ざっくり言えば「カテゴリー＝ジャンル」「タグ＝具体的なテーマや特徴」です。この考え方を共有しておくだけでも、WordPressタグの付け方で悩む時間がぐっと減ります。
WordPressタグを使うと何ができる？
WordPressタグをていねいに付けておくと、次のようなことが自動でできるようになります。
- 同じタグが付いた記事だけを一覧表示するタグアーカイブが作られる
- タグクラウドで、よく使うタグをひと目で見せられる
- 読者が興味の近い記事を見つけやすくなり、回遊しやすくなる
- 内部リンクが自然に増え、サイト内のつながりが強くなる
タグを付けるかどうか迷ったときは「このタグをクリックした読者が、別の記事も読みたいと思ってくれるか」を基準に考えると判断しやすくなります。
WordPressタグとテンプレートタグの違い
「WordPressのタグ」という言葉は、もう一つ別の意味でも使われます。それが、テーマファイルの中で使う the_title() や the_content() のようなテンプレートタグです。
この記事でメインに扱うのは、投稿に付ける「投稿タグ（Post Tag）」です。テンプレートタグはPHPコードの話で、役割も使い方もまったく別物なので、「投稿タグとテンプレートタグは別もの」とだけ覚えておけば十分です。
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WordPressタグとカテゴリーの正しい使い分け
次に、多くの人が悩みがちな「カテゴリーとタグの線引き」について見ていきます。ここが曖昧なままだと、どんどんWordPressタグが増えていき、あとで整理するときに苦労します。
カテゴリー＝大きな箱、タグ＝特徴ラベルと考える
もう少し具体的に、カテゴリーとWordPressタグの使い分けを考えてみます。ブログを例に、よくあるパターンを表にしました。
| 記事テーマ | カテゴリー（大分類） | タグ（特徴ラベル） |
|---|---|---|
| WordPressの初期設定 | ブログ運営 | WordPress, 初期設定, セキュリティ |
| ラーメン屋のレビュー | グルメ | ラーメン, 店名, 地域名 |
| 英語学習のコツ | 学習 | 英語, リスニング, 独学 |
ポイントは、とにかくカテゴリーを増やしすぎないことです。カテゴリーは「本棚の段」、WordPressタグは「どんな内容の本か」を示す札のようなイメージで分担させると、あとから見ても整理された状態を保ちやすくなります。
よくあるNGなWordPressタグのつけ方
ここからは、私自身もやってしまった「失敗例」をまとめます。次のような付け方は、できれば避けた方が無難です。
- 1つの記事に、10個以上のタグを大量に付けてしまう
- その記事でしか使わないような、オリジナルなタグを量産する
- 「WordPress」「ワードプレス」のような表記違いのタグを両方作る
- カテゴリーとまったく同じ名前のタグを付けてしまう
こうした付け方を続けていると、タグ一覧はすぐにカオスな状態になります。「このタグは、他の記事でも使い回せるかどうか」を一度立ち止まって考えてから追加するだけで、散らかり具合はかなり変わってきます。
WordPressタグの設定方法と基本操作をマスターしよう
ここからは、実際にWordPressタグを付けたり整理したりするときの操作方法をまとめます。手順を知っておくだけでも、記事が増えてきたときの不安がかなり減ります。
投稿画面からWordPressタグを追加する手順
ブロックエディタ（Gutenberg）を使っている場合の、基本的なタグの付け方です。おおまかな流れは次のとおりです。
- 投稿を新規追加するか、すでにある記事の編集画面を開く
- 画面右側のサイドバーで「投稿」タブを選ぶ
- 「タグ」という項目を探す
- 入力欄にタグ名を入力し、Enterキーを押すか候補から選ぶ
- 必要であれば、同じようにして複数のタグを追加する
操作自体はとても簡単です。ただ、「思いついた言葉を全部入れる」のではなく、「このタグは本当に必要か」を一呼吸おいて考えるクセをつけると、あとで自分が助かります。
一覧画面・一括編集でWordPressタグを管理する
記事が増えてくると、1記事ずつタグを付け替えるのが大変になってきます。そんなときは「投稿一覧」画面や「投稿＞タグ」画面を使うと、一気にWordPressタグを整理できます。
よく使う操作を表にまとめました。
| やりたいこと | 場所 | 操作の流れ |
|---|---|---|
| 複数の記事に同じタグを付ける | 投稿一覧 | 対象の投稿にチェックを入れ、「一括操作→編集」でタグを追加する |
| 不要なタグを外したい | 投稿一覧またはタグ編集画面 | 各投稿の編集画面でタグを外すか、タグ一覧から削除する |
| タグそのものの名前を変える | 投稿＞タグ | 変更したいタグの編集画面を開き、名前とスラッグを修正する |
| タグごとの記事数を確認する | 投稿＞タグ | タグ一覧の「投稿数」列を確認し、使われていないタグを探す |
特に「投稿＞タグ」の画面は、タグの整理をするときの基地のような場所です。ここを定期的に眺めておくだけでも、タグが手に負えないほど増える前に気付けます。
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WordPressタグのスラッグとURLの決め方
WordPressタグには「スラッグ」というIDがあり、タグページのURLにも使われます。例えばスラッグが wordpress-tag なら、タグアーカイブのURLはだいたい /tag/wordpress-tag/ のようになります。
スラッグを決めるときのポイントは次のとおりです。
- 基本的に半角英数字とハイフンだけで作る
- 日本語スラッグはURLが長くなり扱いにくいので、できれば避ける
- あとから変更すると、場合によってはリンク切れの原因になる
どうしても変えたいスラッグがある場合は、リダイレクト設定が必要になることがあります。特に、外部サイトからのリンクがあるタグページを変更するときは、慎重に進めるのがおすすめです。
WordPressタグとSEOの関係をやさしく整理
ここからは「タグはSEOに効くのか？」という、よくある疑問を整理していきます。WordPressタグと検索順位の関係を正しく理解しておくと、やりすぎも手抜きもしなくて済みます。
WordPressタグ自体のSEO効果の考え方
まずおさえておきたいのは、タグを付けた瞬間に検索順位が上がる、というような直接的なSEO効果は基本的に期待できないということです。そのうえで、間接的には次のような良い影響が見込めます。
- 関連記事を見つけやすくし、1人あたりの閲覧ページ数が増えやすくなる
- 読者が知りたい情報にたどり着くまでの時間を短くできる
- サイト内で記事同士がつながり、内部リンクのネットワークが強くなる
検索エンジンは「ユーザーにとって便利なサイトかどうか」を重視しています。WordPressタグは、そのサポート役として設計してあげると、回り回って評価につながる可能性がある、というイメージで捉えると分かりやすいです。
タグアーカイブをインデックスするか、noindexにするか
タグごとに自動生成される「タグアーカイブページ」を検索エンジンにインデックスさせるか、noindexにするかは、サイトの状況によって変わります。判断するときの目安を表にしました。
| 状況 | インデックスする場合 | noindexにする場合 |
|---|---|---|
| 1つのタグに十分な記事数がある | タグページ自体が検索流入を狙える | 無理にインデックスさせる必要はない |
| 1記事にしか使っていないタグが多い | 同じ内容のページが増えやすい | 薄い・重複しがちなページなのでnoindex推奨 |
| タグページに説明文や装飾をしている | 小さな特集ページとして活用できる | 他のページと役割がかぶるならnoindexも検討 |
| 記事数が多く、タグも大量にある | タグ設計が整理されていればインデックスも選択肢 | クロールの負荷を抑えるためnoindexを考える |
タグページをきちんと作り込んで「このページ単体でも役に立つ」と言えるなら、インデックスする意味があります。逆に、記事一覧をただ並べているだけであれば、noindexにしておいた方が安心なケースも多いです。
WordPressタグを使って内部リンクと回遊性を高める
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SEOの面でみると、WordPressタグは「内部リンクのハブ」を増やすための道具として活かすのが現実的です。
- 記事内のタグリンクからタグアーカイブへ誘導する
- サイドバーやフッターにタグクラウドを配置する
- 同じタグの記事だけをピックアップした関連記事ブロックを作る
こうした工夫をしておくと、読者は「同じ悩みやテーマの記事」を自然な流れで読み進めてくれます。メインのナビゲーションはカテゴリーで組み立てて、細かい興味の違いをWordPressタグでフォローするイメージを持っておくと、バランスの良い内部リンク構造になりやすいです。
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失敗しないWordPressタグ設計と運用ルール
ここからは「タグをどのくらい付ければいいのか」「どういうルールなら続けやすいか」といった、設計と運用の話をしていきます。最初に方針を決めておくと、長く運営してもブレにくくなります。
1記事あたりのWordPressタグ数の目安
絶対的な正解はありませんが、私がブログ運営でよく提案している「タグ数の目安」は次のようなイメージです。
| 記事のタイプ | 推奨タグ数の目安 | コメント |
|---|---|---|
| 雑記ブログの記事 | 3〜5個 | キーワードを欲張りすぎず、主なテーマだけを拾う |
| 特化ブログの記事 | 2〜4個 | テーマが絞られているので、少なめでも十分整理できる |
| ニュース的な更新記事 | 2〜3個 | 日付や細かい条件をタグにしすぎない |
| 長めの解説・ハウツー記事 | 3〜6個 | 中テーマごとに、繰り返し使えそうなタグを検討する |
大事なのは「タグを増やすために付けない」ことです。記事の主テーマ、読者の悩み、関連する分野名やツール名などを基準に、「ほかの記事でも同じタグを使えるか」を考えて選んでいきましょう。
サイトタイプ別のWordPressタグ設計サンプル
より具体的にイメージできるように、サイトのタイプ別に、カテゴリーとWordPressタグの組み合わせ例も用意しました。
| サイトタイプ | カテゴリー例 | WordPressタグ例 |
|---|---|---|
| WordPress特化ブログ | 初期設定, デザイン, プラグイン | テーマ名, プラグイン名, セキュリティ, 表示速度 |
| グルメブログ | 和食, 洋食, カフェ | メニュー名, 店名, 駅名, エリア名 |
| プログラミング学習ブログ | 言語別, フレームワーク別 | Python, JavaScript, 入門, 応用, エラー対応 |
| ライフハック系ブログ | 仕事術, 家事, 健康 | 時短, 習慣化, 在宅ワーク, 片付け |
「カテゴリー＝大きな枠」「タグ＝読者が検索しそうな具体的な言葉」という役割分担を意識すると、どのサイトでも設計の方針を決めやすくなります。自分のブログがどのタイプに近いかを考えながら、タグの候補を洗い出してみてください。
WordPressタグを運用するためのマイルールを決める
タグが増えすぎないようにするには、最初に「自分なりのルール」を決めておくのがいちばん効きます。たとえば、次のようなルールです。
- 1記事に付けるWordPressタグは最大5つまでにする
- まったく新しいタグを作るときは、他の記事でも使えるかどうかを考えてから作る
- 表記ゆれ（WordPress/ワードプレスなど）は事前に統一しておく
- 人名や商品名など、一度しか出てこない可能性が高いものはタグにしない
こうしたルールを書き出しておけば、複数人でブログを運営するときにも共有しやすくなります。WordPressタグは放っておくと増え続けるので、「増えるものをどうコントロールするか」という感覚で向き合うと、うまく付き合っていけます。
WordPressタグを整理・削除したいときの手順
すでにタグが散らかっている場合、「今さら触るのは怖い」と感じるかもしれません。ここでは、できるだけ安全にWordPressタグを整理するためのステップを紹介します。
使われていないWordPressタグを見つける
まずは「ほとんど使われていないタグ」を洗い出すところから始めます。
- 管理画面の「投稿＞タグ」を開く
- 一覧で「投稿数」が1のタグをリストアップする
- 意味が似ているタグ（例：英会話／英語会話など）を探す
投稿数が1のタグがすべて不要、というわけではありませんが、整理の候補にはなります。似た意味のタグがいくつも見つかったら、どれか1つにまとめる方向で考えてみましょう。
WordPressタグを統合・削除するときの考え方
タグを整理するときは、次の順番で進めると安全です。
- 残したいタグ名を決める（どれを「正式名称」にするのか決める）
- 各投稿の編集画面で、残したいタグに付け替えていく
- 完全に使わなくなったタグを削除する
タグを削除すると、そのタグページのURLには基本的にアクセスできなくなります。外部からのリンクがほとんどなく、検索経由のアクセスも少ないタグなら、思い切って整理してしまっても大きな問題になりにくいです。
WordPressタグを減らしてシンプルに保つコツ
いったん整理できたら、「これ以上むやみに増やさない」仕組みを用意しておきます。
- 新しいタグを作る前に、既存タグの中に近いものがないか必ず確認する
- 記事数がある程度増えたタイミングで、タグを見直す日を決めておく
- 自分用の「タグ一覧表」を作り、その中から選んで付ける形にする
特にWordPressタグをSEO目的で意識している場合、タグの乱立は逆効果になりがちです。「タグを減らしても困らないなら、それはなくてもいいタグだった」と考えると、判断しやすくなります。
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よくある質問（WordPressタグ編）
最後に、WordPressタグについてよく聞かれる質問をQ&A形式でまとめます。
Q1. WordPressのタグは、必ず使わないといけませんか？
A1. いいえ、必須ではありません。カテゴリーだけでもブログ運営はできますし、タグを無理に増やすと管理が難しくなることもあります。ただ、関連する記事が多いサイトでは、WordPressタグを上手に使うことで回遊率が上がるケースも多いです。「タグを付けた方が読者にとって便利かどうか」を基準に、必要なところでだけ使うのがおすすめです。
Q2. WordPressタグを、SEOキーワードの詰め込みに使っても大丈夫ですか？
A2. キーワードを詰め込むためだけにタグを増やすのはおすすめしません。タグの名前が検索キーワードに近いのは悪いことではありませんが、意味の薄いタグを大量に作ってしまうと、タグページが薄いコンテンツになりやすいです。それよりも「このタグをクリックしたときに、読者が読みたい記事が並んでいるか」を大事にした方が、結果としてSEOの面でもプラスになりやすくなります。
Q3. タグアーカイブが検索で上位に来てしまいました。個別の記事ページを上げたいときはどうすればいいですか？
A3. まずは、そのWordPressタグのアーカイブページの中身を確認してみてください。そこで並んでいる記事が、検索ユーザーのニーズを満たしていそうかどうか、個別記事の内容やタイトルは十分かどうかをチェックします。そのうえで、タグページをnoindexにするのか、「ミニまとめ記事」として内容を整えて活かすのかを決めるのが現実的です。個別記事を上位に上げたい場合は、その記事のリライトや内部リンクの見直しもセットで行うと効果が出やすくなります。
まとめ：WordPressタグを今日から味方にしよう
ここまでのポイントを簡単に振り返ります。
- WordPressタグは「記事同士を横につなぐ付箋」のような役割で、カテゴリーとは役割が違う
- カテゴリーは大きなジャンル、タグは具体的なテーマや特徴として分担させると設計しやすい
- WordPressタグ自体に強い直接SEO効果はないが、回遊性や内部リンクを通じて間接的なプラスは期待できる
- 1記事あたりのタグ数は3〜5個を目安に、他の記事でも使えるタグだけを採用する意識が大切
- 散らかったタグは「投稿数1のタグ」や「意味が似ているタグ」から整理していくと進めやすい
今日からできる一歩として、まずは管理画面の「投稿＞タグ」を開いて、今どんなタグがいくつあるのかを眺めてみてください。そのうえで「残したいタグ」と「役割があいまいなタグ」をざっくり分けるだけでも、サイトの見通しがかなり良くなります。WordPressタグをうまく味方につけて、読者にとっても自分にとっても分かりやすいブログに育てていきましょう。
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