WordPressに画像を入れたのに、クリックしても大きくならず「これじゃ細かい部分が伝わらない…」と感じたことはありませんか。
結論から言うと、テーマやプラグイン、もともと備わっている機能を組み合わせれば、コードを書かなくても「画像をクリックしたら拡大表示される」状態にできます。
一言でまとめると、「自分のサイトに合った方式を選べば、誰でもムリなくWordPressの画像クリック拡大を設定できる」というのがこの記事の結論です。
wordpressで画像をクリック拡大にするメリット

まずは、そもそもなぜWordPressで画像をクリック拡大できるようにしておくと良いのかを整理しておきます。メリットが分かっていると、「どの画像に拡大機能をつけるべきか」を判断しやすくなります。
wordpress画像クリック拡大の主なメリットと注意点
最初に、画像クリック拡大のメリットと注意点を、ざっくり表で押さえておきましょう。
| 項目 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 読みやすさ | 小さな文字や細かい図解も、拡大してじっくり見てもらえる | 元画像が小さいと、拡大しても荒く見えてしまう |
| 信頼感 | グラフや資料を大きく見せられるので、説明に説得力が出る | 画像の情報が古かったり間違っていたりすると、逆に不信感につながる |
| コンバージョン | 商品写真やビフォーアフターなどを細部まで見せられる | 画像が多すぎたり動きが派手すぎると、離脱の原因になることもある |
こうして見ると、WordPressの画像クリック拡大は「細かい情報をきちんと伝える」場面で特に役立ちます。ただし、どんな画像でも拡大すればいいというものではないので、次で向き・不向きをイメージしておきましょう。
クリック拡大が向いている画像・向いていない画像
すべての画像にクリック拡大をつけると、画面の動きが増えすぎて逆に読みにくくなることがあります。向いている画像と、そこまで必要ない画像をざっくり分けておくと判断しやすいです。
クリック拡大が向いている画像の例は、次のとおりです。
- 文字や線が細かいグラフやチャート
- 管理画面・アプリ画面のスクリーンショット
- アクセサリーや機械の端子など、細部が気になる商品写真
- ビフォーアフターの比較画像や、工程ごとの写真
逆に、次のような画像はクリック拡大がなくても困らないことが多いです。
- 装飾用のアイコンやシンプルなイラスト
- 文章の雰囲気を伝えるだけのイメージ写真
- 背景として敷いている画像や、意味の薄い写真
「拡大して細部を見ないと内容が伝わりきらない画像」はクリック拡大あり、それ以外はなくてもOK、くらいの感覚で考えると、見た目のうるささを抑えつつ便利さをキープできます。
wordpressで画像をクリック拡大にする3つの方法

ここからは、WordPressで画像をクリック拡大できるようにする具体的な方法を解説します。大きく分けると、次の三つのパターンがあります。
- 対応テーマの機能を使う方法
- 画像を元ファイルにリンクして拡大表示する方法
- ライトボックス系プラグインを使う方法
先に全体像をつかんでから、自分のサイトに合いそうなやり方を選んでください。
方法1:画像ブロックの「クリックで拡大」機能を使う
一番シンプルなのが、対応しているテーマであれば、画像ブロックに用意されている「クリックで拡大」などの機能を使う方法です。これはWordPress本体の標準機能というより、テーマ側が用意している機能になります。
操作の流れは、おおむね次のようなイメージです。
- 記事編集画面で画像ブロックを追加し、画像を挿入する
- 画像を選択して、上部のツールバーや右側の設定パネルを開く
- 「クリックで拡大」「ライトボックスで表示」などの項目があればオンにする
- 記事を更新し、実際の表示画面で画像をクリックして拡大されるか確認する
対応テーマであれば、これだけで画像がふわっとポップアップしたり、画面の中央に大きく表示されたりします。余計な設定もほとんどいらないので、プラグインを増やしたくない方にはまず試してほしい方法です。
| 項目 | 特徴 |
|---|---|
| 難易度 | とても簡単。チェックを入れるだけで使えることが多い |
| 必要なもの | 対応しているテーマとブロックエディタ |
| 向いている人 | プラグインを増やしたくない人、シンプルな構成が好きな人 |
| デメリット | テーマが機能を持っていない場合は使えない。細かい動きやデザインはあまり変えられない |
画像を選択しても、それらしい設定項目がまったく見当たらない場合は、テーマが対応していない可能性が高いです。そのときは、次の方法を検討してみてください。
方法2:メディアファイルにリンクしてシンプルに拡大する
二つ目の方法は、画像をクリックしたときに「元の画像ファイル」をそのまま開く方法です。新しいタブや同じタブで、元サイズの画像がブラウザの標準動作で表示されます。
設定方法は次のとおりです。
- 記事の編集画面で画像ブロックを選択する
- リンクの設定を開き、「リンク先」を「メディアファイル」に変更する
- 必要に応じて「新しいタブで開く」にチェックを入れる
- 記事を更新し、画像をクリックして拡大表示されるか確認する
このやり方は、WordPress初期のころから使われている、かなりベーシックな方法です。華やかな演出はありませんが、テーマに依存しにくく、ほとんどの環境で安定して使えます。
| 項目 | メディアファイルリンクのメリット | デメリット |
|---|---|---|
| 対応環境 | ほとんどのテーマで利用できる | テーマ側のポップアップのような演出は使えない |
| 表示形式 | ブラウザ標準の画像表示で動作が軽い | サイト全体のデザインとの一体感はやや弱いことがある |
| 操作性 | 画像を右クリックで保存しやすい | スマホだと戻る操作が一手間増える場合がある |
資料系のブログや、読者が画像を保存して使うことが多そうなサイトでは、このシンプルな拡大方法がかえって好まれるケースもあります。
方法3:プラグインでポップアップ拡大(ライトボックス)にする
三つ目の方法が、いわゆるライトボックス系プラグインを使うやり方です。画像をクリックすると画面中央にポップアップ表示され、左右の矢印やスワイプで次の画像に切り替えられるタイプですね。写真や作品をたくさん見せたいサイトには、とても相性の良い方法です。
ライトボックス系プラグインにはいろいろ種類がありますが、ざっくり分けると次のようなタイプがあります。
| プラグインのタイプ | 特徴 | 向いているサイト |
|---|---|---|
| シンプルなライトボックス系 | 余計な機能が少なく、設定が分かりやすい | 個人ブログ、解説記事メインのサイト |
| 多機能ギャラリー系 | スライドショーやサムネイル一覧など機能が豊富 | 写真ギャラリー、ポートフォリオサイト |
| ページビルダー連携系 | ページビルダーのウィジェットと一体で使える | ランディングページ、企業サイト |
導入の大まかな流れは、次のようになります。
- 管理画面の「プラグイン」から、ライトボックス系プラグインをインストールして有効化する
- プラグインの設定画面で「画像をクリックしたらポップアップ表示する」などの項目をオンにする
- ふだんどおりに画像やギャラリーを記事に挿入する
- 実際のページを開き、画像をクリックして狙いどおりの動きになっているか確認する
プラグインを使うとできることが増える反面、設定項目も多くなりがちです。最初はデフォルト設定のまま試してみて、「これで十分か」「もう少し暗くしたい」などを感じたところから、少しずつ調整していくと迷いにくくなります。
サイトの種類別におすすめのwordpress画像クリック拡大設定

ブログ・オウンドメディアに合う設定
情報発信型のブログやオウンドメディアでは、記事数が増えていく前提なので、できるだけシンプルで手間のかからない方法を選ぶのがおすすめです。私がブログを作るときによくやるパターンは、次のようなイメージです。
- 読者のスクロールを邪魔しないよう、派手なアニメーションは控えめにする
- まずはテーマやブロックエディタに用意されている拡大機能がないか確認する
- 細かい図解やスクリーンショットなど、必要性が高い画像だけ拡大できるようにする
- アイキャッチ画像など「雰囲気重視」のものは、あえて拡大なしにして軽さを優先する
サイトの種類ごとに、メインで使いたい方法とサブ的に使う方法をまとめると、だいたい次のようになります。
| サイトの種類 | メインで使いたい方法 | 補助的に使う方法 |
|---|---|---|
| 情報発信ブログ | テーマやブロックエディタの拡大機能 | 一部の画像のみメディアファイルリンク |
| 企業オウンドメディア | テーマ標準の機能か、シンプルなライトボックス | 資料系ページだけメディアファイルリンク |
| ノウハウ系メディア | テーマ機能とメディアファイルの併用 | 特集記事や比較記事だけライトボックス |
どのサイトでも共通しているのは、「なんでもかんでも拡大」ではなく、「ここだけはしっかり見せたい」という画像にしぼって使うと、読みやすさも保てるという点です。
写真・ギャラリーサイトに合う設定
作品や写真を見せることが目的のサイトでは、画像クリック拡大はほぼ必須と言っていいレベルの機能になります。サムネイルをクリックしたら大きな画像が表示され、左右の矢印やスワイプで前後の写真に移動できる形が定番です。
このタイプのサイトでは、次のようなポイントを意識して設定すると良いです。
- ギャラリーブロックとライトボックス系プラグインを組み合わせる
- 画質と読み込み速度のバランスを見ながら、画像サイズを決める
- ポップアップ時の背景を暗くして、写真に視線が集中するようにする
- スマホで横向きスワイプができるか、実機で必ずチェックする
写真が主役のサイトは、拡大表示時の印象がそのままサイト全体のクオリティに直結します。最初からすべて本番サイトで試すのが不安な場合は、テスト用の固定ページを1つ作って、いくつかパターンを試しながら決めていくのもおすすめです。
wordpress画像クリック拡大がうまく動かないときのチェックリスト

ここからは、「設定したつもりなのに画像が拡大されない」「前は動いていたのに急に動かなくなった」というときのチェックポイントをまとめます。上から順番に確認していけば、多くのトラブルは原因を絞り込めます。
元画像のサイズとリンク設定を確認する
最初に確認したいのが、元画像のサイズとリンクの設定です。そもそも小さな画像をそのまま挿入していると、クリックしてもほとんど大きさが変わらず、「拡大していない」と感じてしまいます。
チェックしてほしいポイントは次のとおりです。
- 重要な画像は、記事で表示しているサイズより一回り大きい解像度で用意しているか
- スクリーンショットは、できるだけ高解像度の画面で撮っているか
- 画像ブロックの「リンク先」が「なし」や「カスタムURL」になっていないか
見た目として「ちゃんと大きくなった」と感じてもらえるかどうかは、元画像の大きさとリンク先の設定にかなり左右されます。まずはここから押さえておきましょう。
テーマやプラグインの競合を疑ってみる
画像クリック拡大の機能は、テーマのスクリプトやプラグインのスクリプトが関わることが多く、相性問題が起きることがあります。よくあるのが、ライトボックス系プラグインを複数入れてしまい、どちらも同じ画像を制御しようとして結果的にうまく動かないパターンです。
怪しいなと感じたときは、次の順番で切り分けてみてください。
- 画像やギャラリーに関係しそうなプラグインを一旦すべて無効化する
- テーマだけの状態で、画像クリック拡大が動くかどうか確認する
- 使いたいプラグインを一つだけ有効化し、動作を確認する
- どうしても相性が悪そうなら、別のプラグインや別方式(メディアファイルリンクなど)に切り替える
| 症状 | 考えられる原因 | 試してほしい対処 |
|---|---|---|
| クリックしても何も起きない | テーマとライトボックスプラグインが同じ画像を制御している | どちらか一方の拡大機能をオフにする |
| 特定のページだけ拡大しない | ページビルダーや専用テンプレートの設定が優先されている | そのページ固有の画像設定を確認する |
| PCでは動くのにスマホでは動かない | スマホ表示時にスクリプトを読み込まない設定になっている | レスポンシブ設定やスクリプト読み込み条件を見直す |
テーマのアップデートやプラグインの追加がきっかけで不具合が出ることも多いので、「いつからおかしくなったのか」も合わせて振り返ってみると原因が見つかりやすくなります。
SEOとユーザー体験から見るwordpress画像クリック拡大のコツ

最後に、検索エンジンからの評価と、読者の使いやすさという二つの視点から、WordPressの画像クリック拡大をどう設計すると良いかをまとめます。細かなテクニックよりも、「全体の方針」を決めておくほうがブレにくくなります。
画像サイズとページ表示速度のバランス
拡大時にくっきり表示される高解像度の画像は気持ちが良いですが、そのぶんデータ量も増えます。画像が重くなりすぎると、ページの表示速度が落ちてしまい、ユーザー体験にもSEOにもマイナスです。
バランスを取りやすくするために、次の点を意識してみてください。
- 拡大表示したい画像は、必要な範囲で大きめにしつつ、圧縮ツールで容量を抑える
- ライトボックスで見せる画像と、雰囲気づくり用の画像で役割を分ける
- 計測ツールなどで、画像やスクリプトがどのくらい読み込みに時間をかけているかチェックする
| 項目 | ライトボックス用画像 | 通常表示用画像 |
|---|---|---|
| 役割 | 拡大表示して細部まで見せる | ページ全体の雰囲気や構成を伝える |
| 優先したい点 | 文字や線がつぶれない画質 | 読み込み速度とデザインの一体感 |
| 注意ポイント | サイズを上げすぎてファイルが重くなりすぎないようにする | 小さすぎてボケた印象にならないようにする |
「全部を最高画質にする」のではなく、「ここだけはくっきり見せたい」という画像にしぼって画質を上げていくと、全体としてちょうど良い落としどころが見つかりやすいです。
alt属性・キャプションと拡大画像の組み合わせ方
画像のクリック拡大は、見た目の話だけではありません。画像の内容をテキストで補うalt属性やキャプションの書き方も、検索エンジンとユーザーの両方にとって重要です。
意識しておきたいポイントは次のとおりです。
- alt属性には「この画像は何か」が分かる一文を書く(キーワードを詰め込みすぎない)
- 補足説明したいときは、画像のすぐ下に表示されるキャプションを活用する
- ライトボックスでキャプションを表示できるプラグインなら、その機能もチェックする
文章だけでは伝えにくい部分を、画像とalt、キャプションでうまく補ってあげると、コンテンツ全体の分かりやすさが一段上がります。画像クリック拡大は、その「分かりやすさ」を後押しする役割、と考えておくとバランス良く使えます。
よくある質問(wordpress 画像 クリック 拡大)

最後に、WordPressで画像をクリック拡大させたいときによく出てくる質問をまとめました。自分の悩みに近いものがあれば、対応する箇所も合わせてチェックしてみてください。
画像をクリックしても拡大されません。どこから確認すれば良いですか?
まずは、画像をどの方法で拡大しようとしているのかを整理するのがおすすめです。テーマの拡大機能を使っているのか、メディアファイルへのリンクなのか、ライトボックス系プラグインなのかで、確認する場所が変わります。
手順としては、一度画像関連のプラグインをすべてオフにして、テーマだけの状態で画像クリック拡大が動くか試してみてください。そのうえで、必要なプラグインを一つずつ有効化していくと、「どこでおかしくなっているか」が分かりやすくなります。
プラグインなしでwordpressの画像クリック拡大を実現できますか?
テーマが機能を持っていれば、画像ブロックの設定だけでプラグインなしの画像クリック拡大を実現できます。また、画像のリンク先をメディアファイルにするだけのシンプルな方法も、追加プラグインなしで利用できます。
特殊な演出やギャラリー表示が必要ないのであれば、まずはこれらの方法から試してみて、「物足りない」と感じた部分だけをプラグインで補う、という流れが扱いやすいです。
どのページでも画像クリック拡大にしたほうがSEOに有利ですか?
画像をクリックして拡大できるかどうか自体が、直接SEOの順位を決めているわけではありません。ただ、WordPressの画像クリック拡大をうまく使うことで、読者が内容を理解しやすくなったり、ページにとどまる時間が長くなったりする効果は期待できます。
なので、すべての画像を機械的にクリック拡大にするのではなく、「拡大して見てもらえると理解が深まる画像」を中心に設定するのがおすすめです。その結果として、ユーザー体験が良くなり、SEOにも良い影響が出る、というイメージです。
まとめ:自分のサイトに合ったwordpress画像クリック拡大を選ぼう
この記事の内容を振り返ります
- WordPressで画像をクリック拡大する方法は、テーマの機能、メディアファイルリンク、ライトボックス系プラグインの三つが基本
- すべての画像ではなく、細部をしっかり見せたい画像だけに拡大をつけると、読みやすさとのバランスが取りやすい
- 拡大されない原因として多いのは、元画像のサイズ不足やリンク設定ミス、テーマとプラグインの競合など
- 画像サイズと読み込み速度のバランス、alt属性やキャプションの書き方を意識すると、SEOとユーザー体験の両方を高められる
- サイトの種類ごとに、「自分の運営スタイルと相性の良い拡大方法」を選ぶことが大切
今日からできる最初の一歩としては、まず1つだけ記事を選んで、そこで使っている画像を見直してみてください。「ここだけは大きく見てもらいたい」という画像をピックアップして、この記事で紹介したいずれかの方法で、クリック拡大を設定してみましょう。
実際に自分のサイトで試してみると、どの方法がしっくり来るかが、きっとつかめてくるはずです。



